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全羅南道(チョンラナムド)での韓屋(韓国の伝統様式で建てられた家屋)新築ブームが雇用創出効果も上げている。韓屋は木材、土煉瓦などの資材生産と建築工程のすべてで機械化が進んでおらず、一般の建築現場より多くの働き手が投入される。
全羅南道の韓屋新築は2007年の85棟から昨年は341棟に増えた。今年は700棟を超え、1日に5~6人が2カ月間投入されるとすると、延べ20万人分の働き口が生まれる。韓屋1棟の建築費を1億ウォン(約700万円)と算定すると、労賃総額も300億ウォン程度に達する。韓屋作業の日当は、工事を総轄する棟梁が25万ウォン、一般技術者が15万~18万ウォン、補助が12万ウォン程度だ。全羅南道のイ・スンオク課長は、「韓屋事業の規模が拡大し、建築現場の直接雇用だけでなく資材メーカーの間接雇用効果も発生する」と話す。全羅南道には最近、韓屋施工業者5社が新たに設立された。木材製材所も3社が新規に開業した。本社をソウルに置く住宅用木材メーカー、ステューガのチェ・ウォンチョル代表は、「全羅南道で韓屋を多く建てており、現地に木造建築資材生産工場を建てるための土地を探している」と話している。
個人住宅だけでなく、韓屋様式の公共施設の新築も相次いでいる。全羅南道は知事公館と迎賓館を韓屋で建てたのに続き、昨年は道庁前の観光情報センターを木造八角屋根型の建物にした。現在仕上げの作業が進む莞島(ワンド)樹木園内の山林博物館も韓屋形式だ。2010年の完工を目標に建設が進むF1レース場の選手村や商店街入口の門も韓屋様式で設計している。全羅南道の朴晙瑩(パク・ジュンヨン)知事は、「住居改善効果とともに韓屋を観光客を呼び入れる観光資源として活用できる」と説明する。
全羅南道は韓屋で住宅を建てた場合に最大2000万ウォンを無償補助し、最大3000万ウォンを低利で融資している。これとは別に13の市・郡が2000万ウォンを補助する。道立大学では韓屋文化産業科が新設され、木造建築職業専門学校が運営されている。霊岩郡(ヨンアム)では韓屋産業研究所が設立され、伝統韓屋が多い霊岩郡の王仁博士史跡では11月に韓屋建築博覧会が開かれる予定だ。
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