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ミサイル、金総書記のためのイベントか(2)

米国は軍事的な対応を緊密化している。

しかし「(途中で撃墜させる)迎撃の可能性は低い」(ハンナラ党金章洙議員、元陸軍参謀総長)。それは、迎撃によるリスクが大きいからだ。

北朝鮮は人工衛星の発射に向けた名分を蓄積してきた。国際機関にも申告した。国際法をめぐる議論は頭が痛い。迎撃が失敗する可能性も、米国としては負担となる。失敗すればミサイル防衛(MD)システムの致命的な弱点が露呈する。中国とロシアの持続的な協力を得がたい。北朝鮮の反発は、北東アジアの緊張を高めさせる。日本の悩みも似ている。


政府筋は「ボスワース北朝鮮政策担当特別代表がソウルを訪問した際、協議の中心が“ミサイル発射以降の対策”に移されたような発言をしている」と伝えた。迎撃はオバマ大統領が決心すべき懸案だ。しかしオバマ氏は経済回復に専念している。オバマ大統領は20日、イランに和解のメッセージを送った。

イランは先月、初の国産人工衛星(オミド)を打ち上げた。しかし米国は口頭でのみ懸念の意を示した。イランは北朝鮮から技術的な支援を受けた。そのメッセージは、ミサイルの局面に微妙な影響を及ぼす。

ガルーチ氏(94年の朝米ジュネーブ枠組み合意で米代表を務めた)は「ミサイル問題によって、北朝鮮の核脅威に本質的な変化が生じたわけではない。交渉向けの政治行為であることから、大きく浮上させる必要がない」(中央SUNDAY・3月22日付)と強調した。同氏のコメントは米政府の雰囲気を大きく代弁する。

「米国の圧迫には限界がある。このため、現象維持やローキー(low-key)戦略を好む」(金正源・世宗大碩座教授)。よって、状況の展開は、テポドン2号の発射→国連安保理の制裁をめぐる議論→朝米協議・6カ国協議の再開をめぐる議論--へと進むだろうというのが大方の見方だ。

政府当局者は22日「北朝鮮としては、ミサイルによって対米関係で失うものがそれほどない。ミサイルは金正日委員長のためのイベントになりつつある」と話した。



ミサイル、金総書記のためのイベントか(1)

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