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大韓帝国(1897-1910年の朝鮮の国名)の第26代王、高宗(コジョン 1852-1919年)皇帝の国璽(こくじ 国事に使う官印。写真)が戻ってきた。
高宗が親書に押したものとしては、現存する唯一の国璽だ。文化財庁国立古宮博物館(館長:鄭鍾秀)は17日午前、ソウル世宗路(セジョンノ)古宮博物館で、昨年12月に在米韓国人から買い入れた「皇帝御璽」を公開した。
李健茂(イ・コンム)文化財庁長は「高宗が親筆の手紙で、秘密裏に使ったもので、公式の記録にも残っていない国璽を探し出したものだ」とした。大韓帝国には、高宗が1863年の皇帝即位の際に整理した印鑑67個があったと伝えられているが、実物が残る国璽は、国立中央博物館が所蔵している「制誥之宝(高官任命向け)」「大元帥宝(軍統帥向け)」「勅命之宝(通信文書向け)」などそれぞれ異なる用途で公文書に使われた3つだけだ。
今回戻ってきた国璽は、外函を紛失し、黄銅材質でできた内函だけ残っている。高さ4.8センチ、重さ794グラム。金と銀の割合は亀型の取っ手が18対81、印鑑全体は41対57だ。亀の体には赤い宝綬(絹の糸で編んだ紐)が付いている。印章(一辺が5.3センチの正方形)の面には陽刻で「皇帝御璽」の文字を施した。
国立古宮博物館はこの国璽の国宝指定を申請する一方、適切な時点に市民にも公開する予定だ。
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