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【社説】ネット上の世論ねつ造、ポータルの責任も大きい

警察が、インターネットを用いて世論をねつ造した疑いで、ネットユーザーら3人を捜査している。

警察によると、ポータル大手「ダウム」のディベートルーム「アゴラ」で活動している容疑者らは、反政府志向の内容を広げるためにアクセス回数を捏造した容疑がもたれている。これまでうわさとして広がっていた「ネット上の世論捏造疑惑」が事実として確認されたのだ。

その上、容疑者らはアクセス回数を増やすためにコンピューターのプログラムまで動員したというから、その目的と背後が疑わしい。警察は、徹底した捜査を行い、一点の疑惑もないよう実体的な真実を究明すべきだろう。この際、ほかのポータルサイトも点検する必要がある。ディベートルームなどを用いた世論の捏造が「アゴラ」でのみ行われているとは言いがたいからだ。


事実上、これまで「特定の勢力が特定の目的のために、ネット上の世論を操作している」という疑惑は絶えず提起されてきた。特に選挙時には、特定の候補をサポートまたは誹謗(ひぼう)する書き込みでポータル大手のサイトを埋め尽くす人まで雇っているというのが業界の公然たる秘密だ。

警察は今回、ネットユーザーだけ処罰する方針だが、各ポータルも責任が大きい。ネットユーザーが不穏に企むよう環境を醸成したのは、ほかではなく各ポータルだからだ。例えば一部のポータルの場合、アクセス回数を増やすために、意図的に刺激的な掲載物を放置し、非難を買ったこともある。

実際、今回の場合も、ダウムがその気にさえなれば、事前に摘発が可能だったというのが専門家の指摘だ。したがってネット上の世論捏造を根絶させるためには、原因を提供する側から厳しく処罰すべきだというのが大方の見方だ。各ポータルも今後は無謀なアクセス回数の競争を止揚し、ネット文化の自浄に率先しなければいけない。

十分な人材を雇用し▽世論の捏造▽私生活を侵害する恐れがある書き込み--は徹底的に管理しなければいけない。今回のようなことが再発しないよう、先端のモニタリングプログラムの開発にも努めるべきだ。こうした観点から、最近SKコミュニケーションが導入した「ネット上の実名制」は、ネット文化を健全に定着させるうえでプラスになる。

一部ネットユーザーは、今回の事件について「言論の自由を弾圧する措置だ」と非難する。だが拍手を送る側がより多い。「健全な言論の発展」のためには、表現の自由に劣らず表現の責任も重要だということに、より多くの国民が共感しているのだ。

10歳以上の国民の8割がインターネットを利用している時代だ。ネット上の世論ねつ造を放置すれば、結局その被害は国民に戻ってくるほかない。韓国は▽米国産牛肉輸入をめぐる波紋▽ハンドルネーム「ミネルバ」を使ったネット論客がネット上に虚偽の事実を流した事件--で、すでに痛い経験をしている。



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