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#キム・ヨナ「1年に尻もち1800回つきます」
「フィギュアの妖精」ことキム・ヨナ(19)は休日をのぞいて1年300日程度訓練する。リンクで1日30回ほどジャンプ訓練をするわけだから1年なら9000回くらいジャンプをするわけだ。ジャンプの成功率が80%台なので1年にジャンプして倒れたり尻もちをついたりする回数が1800回ほどになるという話だ。
22日(韓国時間)の世界フィギュア選手権大会(米国ロサンゼルス)開幕を控え、キム・ヨナの公開されないフィギュアの話「オンリーホープ」(Only Hope)を掲載する。第1回は「キム・ヨナの夢」だ。
「私はあなたの愛になるように祈ります。あなたは私の唯一の希望です」キム・ヨナが先シーズン、エキシビジョンで選択したマンディ・ムーア(Mandy Moore)の歌「オンリーホープ」(Only Hope)の歌詞の一部だ。ブルーの衣装を着て歌詞の内容を確実に伝えようと演技したキム・ヨナに、オンリーホープはあまりにもよく似合うエキシビジョンだった。
そのためかフィギュアスケートを取材する外信記者たちが大会のたびにキム・ヨナにする質問がある。「あなたの夢は何なのか」だ。そしてキム・ヨナはその質問に対していつもまったく同じ返事をしてきた。「私の希望はアイスリンクの上で、ファンに完璧な演技を見せることです」
#キム・ヨナの夢は完璧な演技
「オリンピック金メダルが私の希望です」または「私の希望はこの大会で優勝することです」というだけの「完璧な演技」を希望として掲げてきた。競争で勝って金メダルを取るよりもっと重要なのは、リンクで最上の演技をすることだ。
では、キム・ヨナの希望どおり完璧な演技が」できたときはどれくらいあっただろうか。本人が演技に満足できたのは指で数えられるほど少なかったはずだ。もちろん演技に完璧というものはないが、キム・ヨナ本人が自ら満足した演技は2006年、東京の世界選手権大会ショートプログラム(ロクサンヌのタンゴ)と 2007年カップオブロシアグランプリ大会フリー(ミスサイゴン)、そして先月行われた2009年バンクーバー4大陸選手権大会ショートプログラム(死の舞踏)ぐらいだと記憶している。
このとき、キム・ヨナはすべて世界最高点数を獲得した。キム・ヨナが完璧な演技あるいは満足な演技を毎回見せることができないよう邪魔をした主犯は、彼女を継続的に苦しめてきた負傷だ。
#フィギュア選手に負傷は職業病
キム・ヨナが1日、リンク練習で試みるジャンプ回数を30回だとしたら休息をする日曜日を除けば1年で約300日の訓練に9000回ほどジャンプをすることになる。ジャンプの成功率を80%とすればジャンプをして尻もちをついたり倒れたりした回数は、少なくとも1800回という話だ。時計と反対まわりに、1年に約1万回回転をして、また誤って尻もちをついたりすれば、いくらフィギュアの女王だとしても健康体でいられるわけがない。
キム・ヨナも例外ではない。一時、椎間板ヘルニアかといううわさも立ったが、2年前キム・ヨナを苦しめたのは脊椎と骨盤の間の天井関節とその周りを囲む筋肉と神経組職の問題だった。ここに昨年には骨盤と左足をつなぐ股関節靭帯まで伸びてキム・ヨナの 「オンリーホープ」は大きな危機にあった。
あいにくにもキム・ヨナがエキシビジョンで「オンリーホープ」に初めて挑もうとしていた2008年2月、高陽の4大陸選手権大会の時だ。キム・ヨナはシニア選手となって初めて韓国で行われる国際大会参加を誰より待ちこがれていた。1年のうち10カ月ほどをカナダのトロントで転地訓練にあてているキム・ヨナにとって、故国で行われる国際大会は、自分の希望を遂げられる舞台でもあった。
しかし突如襲ってきた左股関節じん帯の負傷は、キム・ヨナの希望まで絶たれてしまった。
キム・ヨナ“オンリーホープ”①「完璧な演技がたったひとつの夢」2
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