北朝鮮が昨日、開城(ケソン)工業団地で3日間抑留していた韓国国民の帰国を認めた。国内外で高まっている非難の声を意識したのかもしれない。またこれとは関係がなく、通行を操りながら破局は免れるものの、韓半島情勢を緊張局面へ向かわせようとする意図かもしれない。北朝鮮にはそれなりの方法であるのかもしれないが、結局は「浅はかな悪知恵」にすぎないという点を指摘しておく。
まず、南側でできるだけ北朝鮮を理解しようとしている階層までが背を向けるという点を直視しなければならない。おそらく北朝鮮は、南への圧力を強めれば南側の内部で「北朝鮮政策の転換」を要求する声が高まると判断したのだろう。しかしこれは錯覚にすぎない。昨年12月から目立ち始めた北朝鮮の開城工業団地をめぐる措置が「南側国民の抑留」事態にまで進み、韓国社会は葛藤どころか、北朝鮮を一斉に糾弾している。
開城工業団地が稼働することになった歴史的な背景を見ても、北朝鮮はこうした行動をとってはならない。開城工業団地は南北関係に新しい転換点をもたらした代表的な象徴物だ。平壌(ピョンヤン)指導部が南北間の対立現場である軍事境界線地域の軍部隊を撤収してまで開城工業団地を設置する果敢な決断を下したのは、それだけ期待が大きかったからだろう。そしてこの5年間の実績は、その期待を満たせたと考えられる。
4万人の労働者に対する賃金形態で北朝鮮に毎月支払われる資金は300万ドルにのぼる。昨年の対外輸出が11億ドルにすぎない北朝鮮経済を勘案すると、実質的な寄与をしているとみられる。何よりも北朝鮮は開城工業団地を通して国際社会と連結し、後れた経済の回復も図ることができる。強く望んでいる米国との関係正常化も、こうした側面から進めようとしているのではないか。
北朝鮮にもう一度言っておきたい。韓半島の緊張を高めるという政治軍事的な理由で開城工業団地を傷つけてはならない。南側の軍事演習は今回初めて行われるわけではない。にもかかわらず、これを口実に開城工業団地の通行を遮断するのは理屈に合わない。何よりも苦楽を共にしてきた南側事業パートナーの立場を考慮しないのは道義に背く。今回たとえ通行を認めたとしても、開城工業団地の全般的な運営が正常化しなければ、南側では誰も北朝鮮への支援や投資を考えなくなるだろう。南北が分断と対立を克服して民族の共同発展を図る最後の砦として開城工業団地を残すことを願う。
まず、南側でできるだけ北朝鮮を理解しようとしている階層までが背を向けるという点を直視しなければならない。おそらく北朝鮮は、南への圧力を強めれば南側の内部で「北朝鮮政策の転換」を要求する声が高まると判断したのだろう。しかしこれは錯覚にすぎない。昨年12月から目立ち始めた北朝鮮の開城工業団地をめぐる措置が「南側国民の抑留」事態にまで進み、韓国社会は葛藤どころか、北朝鮮を一斉に糾弾している。
開城工業団地が稼働することになった歴史的な背景を見ても、北朝鮮はこうした行動をとってはならない。開城工業団地は南北関係に新しい転換点をもたらした代表的な象徴物だ。平壌(ピョンヤン)指導部が南北間の対立現場である軍事境界線地域の軍部隊を撤収してまで開城工業団地を設置する果敢な決断を下したのは、それだけ期待が大きかったからだろう。そしてこの5年間の実績は、その期待を満たせたと考えられる。
4万人の労働者に対する賃金形態で北朝鮮に毎月支払われる資金は300万ドルにのぼる。昨年の対外輸出が11億ドルにすぎない北朝鮮経済を勘案すると、実質的な寄与をしているとみられる。何よりも北朝鮮は開城工業団地を通して国際社会と連結し、後れた経済の回復も図ることができる。強く望んでいる米国との関係正常化も、こうした側面から進めようとしているのではないか。
北朝鮮にもう一度言っておきたい。韓半島の緊張を高めるという政治軍事的な理由で開城工業団地を傷つけてはならない。南側の軍事演習は今回初めて行われるわけではない。にもかかわらず、これを口実に開城工業団地の通行を遮断するのは理屈に合わない。何よりも苦楽を共にしてきた南側事業パートナーの立場を考慮しないのは道義に背く。今回たとえ通行を認めたとしても、開城工業団地の全般的な運営が正常化しなければ、南側では誰も北朝鮮への支援や投資を考えなくなるだろう。南北が分断と対立を克服して民族の共同発展を図る最後の砦として開城工業団地を残すことを願う。
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