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【社説】北ミサイルは日本軍事大国化のきっかけ与えるのみ

北朝鮮のミサイル実験は北東アジア全体の安保の均衡を揺るがす。まず日本の安保の不安感を大きく刺激することは明らかだ。1998年、北朝鮮が日本列島の上空を通り過ぎるロケットを発射した後、日本は全国が沸き立った。これをきっかけに日本の右派勢力は軍事力強化の必要性を主張し、それに歩調をあわせて実際に軍費増強作業が進行されていった。今回も同じことが起こるとみられる。

日本の極右派が北朝鮮のミサイル試験発射をむしろ歓迎するという話がまんざらうそでもないのだ。日本は1998年の事態を契機に米国主導のミサイル防衛(MD)体制に積極的に参加を始めた。日本は現在まで防御能力強化に焦点を合わせて軍費を強化しているが、今後、その性格そのものが変わることもあり得る。

日本にはすでに「平和憲法」を修正して世界2位の経済力にふさわしい軍事力をもつべきだという「普通国家論」が広まっている状態だ。「普通国家論」には攻撃能力を揃えた軍事強国になりたいという本音が込められている。北朝鮮のミサイル発射は日本右派の「軍事大国化」の主張を決定的に後押しするだろう。日本の軍事大国化は不可欠で、中国とロシアを刺激することになる。


我々も例外ではない。北朝鮮にもブーメランになるのは明らかだ。強大国の軍備競争は互いにも大きな負担だが、韓国や北朝鮮には災いだ。強大国の間に入って軍備競争に加わることは「小さな鳥が大きな鳥を追うこと」だからだ。

北朝鮮のミサイルは北東アジア諸国が平和に相互繁栄する機会を妨げている。北朝鮮はマイナスになるだけのミサイル発射などというものを今すぐ中断しなければならない。



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