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北、長距離ミサイル発射能力を誇示…「核保有国」認定目指す



長距離弾道ミサイルに転用することができる、北朝鮮の長距離ロケットの打ち上げが秒読みに入った。北朝鮮はここ一週間の間に、新たな宇宙開発に関連した国際機関に急いで加入し、ロケットの打ち上げに関連した諸情報を通知する手続きを取った。近く発射準備の最終段階にあたる、発射台への装着と燃料注入を始める構えだ。

◇核開発に連動した戦略的選択=政府当局は、北朝鮮がロケットの打ち上げを進めていることについて「核開発に連動した戦略的な選択」という見方を示している。匿名を求めた政府当局者は「北朝鮮の最近の動向から考えて、インドやパキスタンのように、事実上の核兵器保有国として認められる、という戦略的な目標を行動に移しつつあるとみられる」とした上で「核武装のポイントは運搬能力(長距離ミサイルの能力)と核弾頭の小型化技術だが、うち運搬能力をロケットの打ち上げでアピールするようだ」と説明した。


これは、北朝鮮高官との直接交渉を公言したオバマ米政権との交渉に応じるだろうという観測をひっくり返すものでもある。最近アジア歴訪に向かったボスワース北朝鮮政策担当特別代表が北朝鮮の平壌(ピョンヤン)を訪問せず、北朝鮮当局者とも接触しなかったのも、こうした脈絡からだ。

政府当局者は「北朝鮮の招請がある場合、いつでも北朝鮮を訪問できるよう準備を済ませた状態で、北東アジア歴訪に出発したが、北朝鮮が何の反応も見せなかったと聞いている」と述べた。結局、北朝鮮の戦略は「ロケットの打ち上げを通じミサイル能力をアピールした後、米国との交渉テーブルに臨みたい」ということのようだ。それでこそ交渉力が高まり、得るものが多くなるということだ。

北朝鮮が人工衛星の発射計画を事前に予告し、国際法上の手続きを取ったのは▽テポドン1号の発射(98年)▽失敗した長距離弾道ミサイルの発射(06年)--の当時とは異なる様相だ。これは、米国の迎撃を避けるための名分づくりとみられる。軍事行為ではなく、主権国家としての正当な権利の「宇宙開発行為」であることを強調し、迎撃の名分をあらかじめ遮断するのだ。

また、発射以降に予想される「北朝鮮への制裁をめぐる議論」に対しても、国際社会の連携を揺るがすという意味もある。06年には中国が、棄権するだろうという予想を破って、安保理の制裁決議案に賛成した。しかし今回は「人工衛星の打ち上げ」であることが明白になる場合、制裁に消極的な姿勢に転じる可能性がある。

◇「発射阻止できる圧迫方法」に腐心=韓国と米国は北朝鮮のミサイル発射を阻止できる外交上の圧迫方法に腐心している。北朝鮮が発射に成功し長距離弾道ミサイルの能力を立証付ける場合、韓半島の情勢と勢力図に深刻な影響を及ぼしうるからだ。韓米は、北朝鮮が万一、人工衛星を打ち上げた場合「国際法上、制裁対象になる」という点を明確にしている。

クリントン国務相をはじめ米高官らが「(06年に採択した)国連安保理決議第1718号に基づき、北朝鮮は弾道ミサイルに関連したすべての活動を中断しなければいけない」と繰り返し強調した。ロケットの打ち上げもミサイル技術に転用できることから、禁止対象だということだ。クリントン長官は11日、訪米中の楊潔チ中国外相と会談した後、記者会見し「ミサイル問題について、北朝鮮と対話する必要がある」と述べた。

同長官は「ミサイル問題は、北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議の議題ではなく、以前にも議題ではなかったが、北朝鮮との(ミサイルに関する)協議が(6カ国協議の)一部になることを希望する」と話し、一方では対話も求めた。



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