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食品検査の手抜き、なぜなくならぬ

流通されるすべての食品は、販売前に検査を受ける。安全性に問題はないか、規格に合っているかなどをチェックし、問題がなければ販売される。食品衛生機関がこのような検査を実施している。大手食品メーカーは独自の検査機関を持っているが、小さな会社は専門機関に委託している。

このような検査機関がいい加減な検査を行い摘発された。畜産物の検査機関24カ所のうち5カ所、食品衛生検査機関61カ所のうち21カ所が偽った検査結果を発給するなど、違法行為を行ってきた。いい加減な検査のため、食品安全に問題が生ずる可能性もある。ある検査員は赤色2号が入ったキャンディを「非適合」から「適合」と処理した。赤色2号は発がんの可能性のある有害色素で、子どもの食品として使用が禁止されている。

このようなことが行われる最大の理由は、し烈な競争のためだ。食品検査機関(65カ所)が激しく争いを繰り広げていることから、ダンピングが行われている。食品医薬品安全庁が告示した鉛の検査料は7万6700ウォン(約5008円)だが、実際は1万2000ウォン(約783円)しか受け取っていない機関がある。また3万6000ウォン(約2350円)の総重金属の検査を5000ウォン(約326円)で行っている機関もある。食品会社の要求通りに、いい加減な検査証を乱発し、適当に検査を処理していくのだ。


食品検査機関と指定されれば、特別なことがない限り、営業を続けることができる。再認証の手続きが行われていなかったのだ。また、いい加減な検査をして摘発されても、指定の取り消しや営業停止を受けるだけで、刑事処罰の規定がなかった。オーストラリアは懲役10年の刑に処される。今までこのような調子だったため、いい加減な検査が絶えなかった。

検査員らの専門性も低く、再教育のプログラムがない。検査員620人のうち37%が入社して2年未満だった。今回、摘発された検査機関は、検査員を最低限2人配置すべきところを1人しか配置していなかった。食品医薬品安全庁の検査管理チームのチェ・ヒョンチョル研究官は「新規採用者が多いうえ、よく入れ替わることから、専門性が落ちる」と話している。

いい加減な検査を受けた食品を撤去・回収しないことも問題だ。生物学的同等性試験で薬品の同等性が証明できない製品は、販売を禁止している。食品も薬品と同様に人体に害を及ぼすにも関わらず、放置しているのだ。食品は薬よりも賞味期限が短く、量が多いという理由から免罪符を与えている。

専門家らは、検査料が一定の水準以下にならないように制限するための制度を導入し、検査員の資格証明制度を導入しようと提案している。



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