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三星電子、40ナノ級「フュージョンメモリー」世界で初めて開発

三星(サムスン)電子は40ナノ級(1ナノメートル=10億分の1メートル)極微細工程を適用した8ギガビット(Gb)用量の「フレックスワンNAND」を開発したと10日、発表した。

このチップは速度の速い「SLC・NANDフラッシュ」と用量の大きい「MLC・NANDフラッシュ」メモリーを1つに統合したフュージョンメモリー半導体だ。

SLCはモバイル機器の電源をつけてプログラムを駆動するとき、MLCは音楽や動画を保存するときに使われる。2つのチップを1つにしたのがワンNAND、ここから一歩進んでSLCとMLCの割合をモバイル器機の用途によってメーカーが自由に調節できるのがフレックスワンNANDだ。既存のNANDフラッシュ(16GbMLC)製品と比べると、データの読みとり書き込みの速度が4倍早い。


三星の8GbフレックスワンNAND製品はフュージョンメモリーとしては初めて40ナノ級の極微細工程を採択、既存60ナノ工程で作った4Gb製品より生産性が3倍近く高い。この製品は今月下旬から生産、販売される。同社は今年、フュージョンメモリー生産量を昨年の2倍に引き上げる方針だ。市場の主導権を強化するという布石だ。

市場調査機関であるアイサプライはNANDフラッシュ市場が今年89億ドルから2012年148億ドルと大きくなるものと予測している。

◆SLC・MLC=NANDフラッシュメモリーの種類。SLC(シングルレベルセル・single level cell)は電子を保存するセル1つで1ビットの情報を書き込めるので速度が速い。またMLC(多重レベルセル・multi level cell)はセル1つで2~4ビットのデータを書き込め、安値で大容量製品を作ることができるが、データを読みとって書き込む速度はSLCより遅い。



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