つんくが率いる「Ｈｅｌｌｏプロジェクト」には現在７０人以上の女性メンバーが所属している。このメンバーの中からチームを作ってＣＤをリリースし、年末には合同コンサートも開催する。４月からスタートするオーディションで選ばれる韓国人メンバーも、彼女らとともにレッスンを受けながら、日本の芸能界で活動することになる。「１０人を選ぶことになるのか、１人を選ぶことになるのか、まだ分かりません。可能性のある人をすべて選ぶのが基本原則なんです。日本は、アイドルを眺める視線が韓国とは少し違います。音楽的な完成度も重要ですが、未完成のアイドルが成長していく姿をファンが応援する文化が定着しています。韓国人メンバーを選ぶ際にもこのような部分を念頭に置き、実力が完ぺきであることよりも、可能性がどれぐらいあるのかを見極めることになるでしょう」

ワンダーガールズ

◇日本の音楽界、韓国でエネルギーを吸収＝大阪出身のつんくは幼いころから在日韓国人の友人らと親しく過ごすことで韓国文化に接してきた。しかし、韓国の大衆音楽が成長したことを実感したのは、ここ数年のあいだだという。


「５～６年前から韓流とともに韓国文化に接することで、“韓国の音楽も成長したなあ”と驚きました。日本のアイドル市場が自己複製をしているのではないかという批判を受けるのに比べ、韓国のアイドルは米国や英国の音楽文化を積極的に受け入れて成長しているようです」

女性グループを育てるプロデューサーの立場から見ると、韓国のグループ歌手「少女時代」や「ワンダーガールズ」は「プロの実力と精神を兼ね備えたグループだ」と述べ、賞賛した。

「日本の音楽家には、韓国は規模も小さく魅力のない市場に見えるかもしれません。しかし、多くの歌手が韓国への進出を夢見るのは、韓国の持つ躍動的なエネルギーが、日本の音楽にも大きな刺激を与えるからではないでしょうか」



つんく「アジアに旋風を巻き起こすアイドルを韓国で発掘したい」（１）