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金総書記の三男、最高人民会議代議員に選ばれず

北朝鮮が9日夜、最高人民会議(国会に相当)の第12期代議員(国会議員に相当)選挙で当選した687人の名簿を公開した。

この日の昼北朝鮮の各メディアが「第333号選挙区で高く推戴(すいたい)された」と別途で報じた金正日(キム・ジョンイル)国防委員長まで含めたものだ。金委員長は代議員発表でも特別な待遇を受けたわけだ。

今回の選挙は、昨年、金委員長が脳卒中で倒れた後、後継者を早期に指名する可能性が浮上する状況で行われたことから、注目を集めていた。しかし金委員長の三男、金正雲(キム・ジョンウン)の名前はなかった。ただ金委員長の誕生日(2月16日)を象徴する第216号選挙区で、キム・ジョンという代議員が選出された。


北朝鮮は今回の第12期代議員で、過半数の300人以上を入れ替えた。主に▽死去した人物▽内閣や社会団体の人事移動--に伴う交代だ。しかし対外活動で北朝鮮を代表する金永南(キム・ヨンナム)最高人民会議常任委員長、趙明禄(チョ・ミョンロク)国防委員会第1副委員長、李乙雪(リ・ウルソル)元帥、李勇武(リ・ヨンム)国防委員会副委員長など、革命第1世代の元老らはそのまま含まれた。

楊亨燮(ヤン・ヒョンソプ)最高人民会議常任委員会副委員長は10回当選し、最多の当選となった。これらは当初、高齢で活動が難しいため、落選が見込まれていた。しかし北朝鮮社会で占める象徴性を踏まえ、今回も含まれたという見方が出ている。2012年までの「経済強国の完成」を目指す北朝鮮は、現場で活躍しなければならないポストには若年層を配置した。

キム・ソクナム平壌(ピョンヤン)3.26電線工場支配人(14号選挙区)、キム・ミョンファン平壌製糸工場支配人(49号)、シン・ヨンチョル平壌火力発電連合企業所支配人(15号)らは2000年代初めから成果を出した人物として、北朝鮮のメディアに紹介された。

結局▽金委員長の第1期だった98年の選挙は「過渡期の危機経営」▽03年の第2期時は「安定化」▽第3期は「後継体制の基盤づくりと経済の正常化」--の性格をそれぞれ帯びているわけだ。北朝鮮が代議員選を控えて「政権の磐石を固めよう」と掲げたのも同じ脈絡と言える。

◇息子らの名前はなし=代議員選の当選者に、金正男(キム・ジョンナム)、金正哲(キム・ジョンチョル)、金正雲ら金委員長の息子の名前はなかった。98年と03年に長男・金正男の名前が含まれ「後継体制づくり」という見方が広がったが、同名の別な人(人民軍警備隊長 中将)だった。



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