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【社説】警察を殴り、財布まで盗むデモ隊

公務執行中の警官らがデモ隊に集団で暴行され、うち1人は、無線機と財布まで盗まれたという。

わずか数分後に、財布に入っていたクレジットカードはジャンバーとたばこの購入に使われた。一昨日「竜山(ヨンサン)再開発反対立てこもり住民死亡事故」(以下・竜山惨事)に関連し、中心部で行われたデモの途中、発生した犯罪だ。

呆れるほかない。1カ月前には竜山惨事死者の焼香所周辺で、全国撤去民連合のメンバーらが警官を拉致(らち)、およそ30分間にわたり監禁、暴行する事件が起きた。昨年、ろうそくデモの当時、20代の戦闘警察のヘルメットと服を脱がし、殴打した事件がいまだ記憶に新しい。警察のバスを壊し、燃やすぐらいのことは、すでに日常茶飯事となった。


ところが、とうとう警察を殴り、財布を盗む事態にまで至ったのだ。デモ隊の仕業であるのなら、強盗グループと言われても仕方がない。韓国社会は「割れ窓理論」(建物の窓が壊れているのを放置すると、誰も注意を払っていないという象徴になり、やがて他の窓もまもなく全て壊される、との考え方で、軽微な犯罪も徹底的に取り締まらなければ、凶悪犯罪に発展していくとのこと)による悪循環のワナに落ちている。

暴力デモがそうした悪循環をそそのかしている。公務執行妨害に関連した犯罪者の統計だけ見てみても、03年7395人だったのが、07年1万3803人、昨年1万5646人へと、幾何級数的に増えている。それにも逮捕率は03年25.9%から昨年9.7%へと、激減する傾向にある。不法に、緩く対応した結果である。公権力が傷つけられる事態をこれ以上放置してはいけない。

9日に新しく就任する姜熙洛(カン・ヒラク)警察庁長は国会の人事聴聞会で「先進国で、警察が殴られ、叩かれる国はこの世でどこにもない」とした後「法秩序を再確立する」と覚悟を明らかにした。初めての措置として、今回の違法な暴力デモから、断固とした対処を取らねばならない。



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