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不況を乗りきるムダを省いた戦略

先月中旬にソウル江南区狎鴎亭洞(カンナムグ・アプグジョンドン)の現代(ヒョンデ)百貨店本店。

商品本部家庭用品チームのイ・イニョン部長はこんな経験をした。慶清浩(キョン・チョンホ)副会長に、春の商品企画改編に関連した決裁を受けるため4階に上がったとき、慶副会長がお手洗に入るの見てためらわずに付いていった。やや気まずかったものの、イ部長は主要内容を報告し、慶副会長は「OK」と答えた。以前は決裁の順番を待たねばならなかったが、待たずに1分で決裁を終えた。

キム・ヒョンジョン商品本部長も似たような経験をした。職員が外回り中に携帯電話のショートメッセージサービス(SMS)を用いて、決裁してもらう内容を簡単に報告してきた。すると同氏は直ちにSMSでサインを送った。


「お手洗の決裁」のような短時間の決裁は同社の鄭志宣(チョン・ジソン)会長が昨年から不況打破のために強調している業務革新の事例のひとつだ。これを慶副会長が社内に積極的に伝播(でんぱ)している。現代百貨店には、また「ペーパーレス」という制度がある。不必要な書類をなくし、各種の資料は1枚にまとめる。ワンペーパーを通じ、職員が現場で業務に没頭できるようにした措置だ。

昨年初めまでも職員は小さな文字で埋めつくしたセールス記録の手帳を持ち歩いていた。売り場の担当者として常に売上高を把握しているべきという強迫観念のため。しかし今はこの手帳がない。売上の数値は流れだけ把握する代わり、マーケティングに対する戦略的なマインドを重視すべきだという会社のモットーによる。

マーケティングチームのチョン・ジヨン部長は「職員が退勤時刻も正確に守っている」とし「不況であるほど柔軟に臨む、という業務革新のブームが広がっているようだ」と話した。



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