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玄仁沢(ヒョン・インテク)統一部長官は4日、北朝鮮に対し、韓国への誹謗(ひぼう)を中止し、無条件南北(韓国・北朝鮮)対話の再開に応じることを求めた。
李明博(イ・ミョンバク MB)政権の北朝鮮関連政策「非核・開放・3000」(核廃棄と経済開放を前提に韓国が10年間で北朝鮮の国民所得3000ドルを実現する大型支援を行うとの構想)を立案した玄長官はこの日、就任以降、初めての記者懇談会に臨み、今後の政策構想と抱負について語った。
玄長官は75分間にわたる懇談会で「真正性」という言葉を5回も使い、南北対話への信念や必要性を強調した。「北朝鮮は韓国政府の“対話”という積極的な提案を、無意味なものにしてはいけない」とも述べた。玄長官は「(北朝鮮が)韓国を非難、特に大統領を露骨に非難するのをやめるべきだ」と注文した。
続いて「李大統領が3.1節(独立運動記念日)の記念式で南北対話を提案したことについても、北朝鮮は露骨に非難している」とした上で「相手に対する非難・誹謗は7.4共同声明(72年7月4日に発表した南北の自主的平和統一を目指す南北共同声明)から10.4宣言(07年10月4日に発表した金正日・盧武鉉両氏による南北関係の発展と平和繁栄に向けた宣言)に至る、すべての南北合意で繰り返された原則だ」と話した。
また「こうした合意がないとしても、相手国の最高指導者を非難しないのが常識であり、基本的な礼儀だ」とし「政府は北朝鮮による韓国非難を深刻に考えており、即刻の中断を要求する。(北朝鮮が)対話と協力に応じることを待っている」と明らかにした。玄長官は南北対話の再開については、一つひとつ、声のトーンを上げ「いつ、どこでも、いかなる議題、いかなる方式でも、北朝鮮と会って対話する考えがある」と話した。
今後の政策基調としては▽北朝鮮関連政策と統一政策において、大統領の国政哲学を具現していく▽原則と基本を維持するものの、姿勢は柔軟にして臨む▽条件なしの南北対話を進める▽北朝鮮の非核化を実現する▽人道レベルの対北支援を行う▽国民の合意に基づく北朝鮮政策を進める--ことを選んだ。
しかし北朝鮮のミサイル発射準備と対応策については「(発射が)差し迫ったとは思わないが、いかなる状況が招かれても国民が安心し生業を立てられるよう、すべての措置を取り、準備していく」と、発言を控えた。米国務省北朝鮮政策担当、ボスワース特別代表の役割とついても「言及は適切でない」とした。
「政府が6.15(2000年6月15日の南北首脳宣言)と10.4宣言に否定的だ」という見方に関しては「南北間の合意を尊重するという言葉には、6.15、10.4両宣言も含まれる」とし「非核・開放・3000は共存政策であることから、北朝鮮と会って説明すれば誤解が解けるだろう」と説明した。
玄長官は「明日が啓蟄(けいちつ)だ。寒い冬が終わって、大地が温まり躍動する季節になる」とした後「依然として、南北関係は凍りついているものの、いつか韓半島にも春がやってくると期待している」と述べた。
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