|
韓国経済にとってもうひとつの分水嶺となる3月が始まった。危機説が飛び交うほど環境はそれほどよくない。金融と実体経済の両方が冷え込んでいる中、東欧の金融不安と米シティグループの国有化など対外要件すら順調ではない。ともすれば金融市場が揺れ動き実体経済に衝撃を与える悪循環が現れかねない。
①ウォン安vs介入自制=危機と最初にぶつかるのは外為市場だ。最近のウォンは連日急落している。昨年末に1ドル=1259.5ウォンだったが先月27日には1534ウォンと2カ月間で21.8%のウォン安となり11年ぶりの最安値をつけた。為替相場が不安定になり、KOSPI指数も1063.03と1100ポイントを下回った。
政府は市場への直接介入を最大限控えている。国際金融市場不安が増幅されるだけに、投機勢力に押されずにまずは実弾(外貨準備高)を浪費させないということだ。代わりに韓米通貨スワップ資金と保有外貨で銀行に必要なドルを供給している。チェンマイ・イニシアティブの増額(800億ドルから1200億ドルに)など、有事に備えた安全装置も拡充した。
②外国人の流出懸念vs外為制度改善=外国人の保有債券のうち今月に満期を迎えるのは3兆ウォン(約1860億円)を超える。ここに国内の銀行が返さなくてはならない外貨借入金も8兆6000億ウォンに達する。外国人が受け取る配当金2兆ウォンも国内にとどまらずに流出する可能性がある。
今月償還の資金13兆ウォン…危機説飛び交う3月が始まった(2)
この記事を読んで…