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同居経験者、離婚確率高い
過去にはタブー視されていた同居が増える理由としてテレビ番組の影響を挙げる専門家も多い。韓国女性政策研究員パク・ソンヨン研究委員は「同居談論を拡散させることに決定的なきっかけになったものとして『屋上部屋の猫』(MBC)を挙げることができる」という。2003年に放送されたこのドラマで、男女主人公たちは1つの家に居住し、性的関係はない同居関係が描かれた。
6年が経った今は、屋上部屋猫の亜流柄であるテレビ番組が増えている。6クールまで編成された「彼氏を育てる 私はペット」(コメディーTV)、「私たち結婚しました」(MBC)、「リアルシチュエーション・コメディー契約同居」(ETN)などが代表的だ。
美しい場所とBGM、そしてハンサムな美男や美しい女性たちが登場し、甘く愛を育てていく内容が大部分だ。同居に対するファンタジーをあおり、甘い幻想を与えるのだ。
しかし同居の現実はそれほどロマンチックではない。
韓国家庭法律相談所によると2007年度、相談を依頼した212人のうち47人(27.2%)が同居中の人の暴力で関係を終えたいと述べた。2006年度には相談を依頼した女性208人のうち53人が、男性47人のうち2人が同居中の人の暴力に苦しんだ。
取材チームがあるインターネットポータルサイト掲示板を調査した結果、同居する人の暴力に対して被害を訴える文が3000条件に達した。同居の男に住宅保証金を踏み倒されたり家事労働を搾取されていると訴える文も多かった。
韓国刑事政策研究院の分析によれば凶悪事件で被殺された女性の25.5%が内縁や同居の男性に殺害されたケースだという。
同居カップルは法的にも保護を受けることはできない。
パク・ソンヨン研究委員は「ヨーロッパ諸国は“登録パートナーシップ制度”を運営しながら同居カップルにも法的地位を保障しているが、我が国は各種制度がいわゆる“正常家族”をモデルに設計されているため、同居カップルは法的に死角地帯に置かれている」と説明した。
同居カップルは所得控除や国民年金、健康保険のような恩恵も受けられない。被扶養者資格を認められることができないからだ。賃借権も認められない。同居した人が死亡すれば賃貸住宅から追い出されるほかないという話だ。相手に財産分割請求や損害賠償請求もできないのはもちろんのことだ。
「結婚して暮らし始めた後で離婚を経験したくないからあらかじめ同居を経験してから結婚する」という同居族の考えは妥当だろう。
イ・ヨンジュ教授によると「“結婚予備同居”を選択する人々の意図とは反対に、結婚前に同居を経験した人の方が経験しない人より離婚する確率が高かった」ということだ。
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