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「北、依然として超法規的に政治犯を殺害」米国務省

米国務省は25日「世界の人権状況に関する年次報告書」の2008年度版を発表し「北朝鮮の人権状況が依然として非常に悪い」とした上で「北朝鮮政権は表現、言論、集会、結社の自由を否認し、移住と労働者の権利を制限するなどほぼすべての部分にわたり住民の生き方を統制している」と評した。

180カ国の人権状況をまとめた同報告書は「北朝鮮では政治犯などに対する脱法的な殺害を含め、失踪、拘禁などの報告が相次いでいる」と指摘している。報告書は昨年7月、北朝鮮軍が北朝鮮南東部の観光地、金剛山(クムガンサン)の宿舎周辺を散歩中だった韓国人女性観光客を射殺した事件を、「北朝鮮が恣意的に生命を奪った人権侵害ケース」に明記した。

報告書は「北朝鮮は非常に権威的なリーダーシップを持つ金正日(キム・ジョンイル)国防委員長の統治の下にある独裁国家だ」と定義付けた。また人権団体などの情報として「北朝鮮では15万-20万人の政治犯が強制収用所に収監されている。女性収容所の妊婦には中絶手術が強いられ、新生児が死に至るよう放置する場合もある」と明らかにした。


昨年、ブッシュ前政権で発表された国務省の人権報告書は、北朝鮮をミャンマー、イラン、シリア、ジンバブエなどと共に「世界最悪の人権侵害国家10」に含めた。しかし、オバマ新政権で初めて公開された今回の報告書は、10の人権侵害国家を選定せず、国別に人権状況を説明した。

ヒラリー・クリントン国務長官は報告書を発表する際「人権の増進は米外交政策で欠かせない」とした後「米国だけでなく世界の人権問題を改善するために努める」という考えを示した。報告書は、韓国の人権状況については「市民の人権が全般的に尊重されているものの、女性、障害者、少数集団は社会的な差別を受けており、婦女暴行や家庭内暴力、児童虐待、人身売買は依然深刻な問題だ」と指摘した。



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