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北朝鮮がミサイルの発射でも「サラミ戦術」を駆使している。
サラミ戦術とは、薄く切って食べるイタリアのソーセージ「サラミ」から取ってきた言葉だ。ミサイルの発射計画を細分化して公開し、米国と韓国に加える圧迫の度を段階的に高めていくことによって、見返りを獲得し、効果を極大化する戦術だ。
北朝鮮は24日「人工衛星の打ち上げを本格的に進めている」とし、長距離弾道ミサイル「テポドン2号」の発射を事前に予告した。98年にテポドン1号を発射したときや06年にテポドン2号の打ち上げを控えて、沈黙した前例とは異なる。
98年に発射したときは、4日後の9月4日に通信衛星「光明星1号」を打ち上げたと発表し、韓米両国を当惑させた。06年には発射から4日前に北朝鮮の外務省が「米国が北朝鮮を敵対視すれば、超強硬策を取るほかない」という立場を表明したが、ミサイルの発射を公表したのは発射した翌日の同年7月6日だった。
しかし、今回は「行動」より「言葉」が先だった。北朝鮮は今月7日、イランが行った人工衛星の発射をかばい「宇宙を平和的に利用する権利」を初めて言及、「異常な徴候」を見せようとした。16日にはさらに一歩進んで「何が打ち上げられるかは見ていれば分かる」とし、発射の意図を露出した。24日には人工衛星を準備しているとし「光明星2号」という名前まで公開した。
統一研究院の全賢俊(チョン・ヒョンジュン)研究委員は「少しずつ露出させて米国の出方を見た後、思惑どおりにいかない場合、度をより強める圧迫戦術だ」と説明した。特にヒラリー・クリントン米国務長官が、訪韓の際、北朝鮮の後継体制に触れ「通米封南(韓国を排除し米国とだけ対話すること)」の可能性を一蹴したのを受けて、人工衛星の発射準備を本格的に進めていることを公開し、圧迫の度を強めたということだ。
当局は、北朝鮮がミサイルの発射準備を1~2週間以内に終えるものとみている。それ以降、打ち上げるかどうかとその時期は北朝鮮が選択できるということだ。東国(トングク)大学のキム・ヨンヒョン教授は「北朝鮮が発射に踏み切る場合▽第12期最高人民会議代議員の選挙日である来月8日を前後に▽4月初めに開く可能性があるロンドンでの韓米首脳会談を前後に--など北朝鮮内部の日程と米国の取り組み方などを踏まえ、効果を極大化できる時点を選ぼうとするだろう」という見解を表した。
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