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アジア野球のトップを争う韓国と日本が、第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に向けたキャンプ序盤のムードで対照的な姿を見せている。
くしくも両国は16日にともに代表チームのキャンプをスタートした。しかし同じ大リーグで活躍する投手で韓日のマウンドの核として期待を集める金炳賢(キム・ビョンヒョン、30、元ピッツバーグ)と松坂大輔(29、ボストン・レッドソックス)の表情は大きく異なる。
韓国代表チームの金寅植(キム・インシク、62、ハンファ)監督は16日、選手団がキャンプを張るハワイに到着するや、「金炳賢はハワイに来ない。エントリーから除外することにした」と明らかにした。
金監督は、「金炳賢が15日に電話をかけてきて、足首が良くなく最近韓国に帰っていると言った。14日午後にハワイに向かおうと思ったが、パスポートを紛失して合流が遅れるようだと言っていた」と通話内容を明らかにした。
金監督は、「金炳賢の足首の状態がどうなのか誰も知らない。パスポートは再発給を受けるためには3日ほど時間がかかる。それからハワイに来るといっても(コンディションをチェックする)時間が十分ではない。22日が最終エントリー提出日じゃないか」とエントリー除外の背景を説明した。
最大限感情を抑えてはいるが、「試合をするよりもしんどい。変数がひとつやふたつではない」という言葉には金炳賢に対する失望感が込められていた。
金監督は「着実に準備をしてきて組織力を整えてもまだ足りないのに、いろいろな悪材料が重なり、われわれは本当にコーナーに追い詰められている」と暗い表情を見せた。
一方、第1回大会(2006年)の優勝国、日本は16日に宮崎でキャンプ入りし、大会2連覇に向け踏み出した。
大リーグの看板スター、イチロー(36、シアトル・マリナーズ)と松坂を含む33人の選手は22日までトレーニングを行った後、大阪などに移動しオールスターチームなどと練習試合を行う。
松坂は「チームの雰囲気は良い」と明るい表情を見せ、「ユニホームを着てグラウンドに立てばまた違う雰囲気になるだろう」と自信を見せた。
日本代表チームの原辰徳監督(51、巨人)は練習後、「ついに始まったという感じだ。まずは良いスタートを切ったと思う」と満足感を示した。
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