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【社説】「家族親和企業」から少子化対策求めよう

少子化問題を打開するため保健福祉家族部の全在姫(チョン・ジェヒ)長官が少し前に「フランス式解決法」の導入を検討していると明らかにした。子どもが成人になるまで破格の金銭支援をするというのが骨子だ。保健福祉家族部の年間予算より多い19兆ウォン(約1兆2400億円)以上が必要との計算が出たという。効果のほどはさておき、現実性は疑問視される。

韓国は女性1人が生涯で生むこどもが1.2人にすぎず、出産率は世界で最低水準の国だ。さらに深刻なことは結婚と出産を先送りしようという女性が増えているという事実だ。主な原因のひとつは仕事と家庭の両立が大変な社会ムードが挙げられる。これまで政府と自治体が出産・育児補助金を先を争って浴びせても出産率は足踏みを続けている理由だ。

こうした点から日本の最近の動きが目に付く。キヤノン本社が週2回ずつの早退制度を実施し、経済団体の日本経団連も加盟企業に早退制度の拡散を奨励しているという。「会社人間」という言葉が出るほど長時間勤務する企業文化が少子化を招いたという指摘によるものだ。


両親の養育負担を軽減するなら金銭支援に劣らず家族が一緒にいる時間を増やしてやらなければならない。韓国も法制度は備えられている。両親が2人とも全日制育児休職を取れる。昨年6月には短縮勤務制も導入された。しかし法よりも重要なのは職場の雰囲気だ。育児休職をしようという社員に「いっそずっと休んでください」と皮肉る雰囲気ならだれが休めるだろうか。昨年の育児求職者は2万9145人で前年より大きく増えた。しかし依然と男性は355人にすぎない。父親が育児休職と弾力勤務制などを通じて養育の重荷を同じく背負い出産率が急騰した北欧をベンチマークする必要がある。

昨年末に保健福祉家族部は14の家族親和企業・機関を初めて認証し、企業文化の変化を進めている。こうした「夢の職場」がもっと増えなくてはならない。少子化が成長の足をひっぱればその弊害は社会構成員全体に及ぶ。企業もいつまでも後ろ手を組んではいられない。



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