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米、1兆5000億ドルの金融安定策

ロイター通信によると、米国のガイトナー財務長官は10日、総額1兆5000億ドル(およそ136兆円規模)の包括的な金融安定化策を発表した。

5000億ドルを投入して金融機関から不良債権を買い取る一方、米連邦準備制度理事会(FRB)の支援などを通じて1兆ドルを注入し、金融機関に融資の再開を促す計画だ。また、住宅の差し押さえを抑制のため、500億ドルの公的資金を活用する案も含まれた。

ガイトナー財務相はこの日、公共・民間部門に天文学的な資金を投入してクレジットクランチを積極的に解消する内容を骨子とした新たな金融救済策を公開し、「民間部門に対する政府支援を確実に保証する案が含まれている」と述べた。


米政府はまた、政府・民間部門のパートナーシップを深め、不良資産買い取りのために民間から資金を集める計画だ。

ガイトナー長官は「現在、米金融システムが機能不全に陥っている。金融市場の回復が進まず日増しに悪化しつつあるため、変化が求められる」という認識を表した。また「金融機関の経営陣が国民から大規模な税金の支援を受けていながらも巨額のボーナスを受けとったのは、国民の期待を裏切ったものだ」とし、金融機関のモラルハザード(倫理の欠如)を強く批判した。

新しい金融救済策はクレジットクランチの要素を確実になくし、個人と企業の資金調達を円滑にする内容を含んでいる。5000億ドルの金融救済資金が注入される場合、昨年11月にFRBが約束した「1兆ドルの追加財源づくり」が保障され、予算執行が本格化するとみられる。また政府の金融救済策は個人と中小企業への融資を容易にし、不動産部門の不良債権を支援するなどの内容も含んでいる。



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