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ポスコがトヨタへの納品に27年間しがみついた理由(2)

ポスコは今回の納品に先立ち、27年間粘り強くトヨタの門を叩いた。2001年にはトヨタの本拠地である名古屋に支店まで開設し接触を続けた。

その結果、2005年10月からはトヨタのタイ、インドネシアの工場に毎月車体用鋼板5000トンを納品した。自動車1台に鋼板1トン程度が使われる。しかしトヨタの日本本社への納品は拒否され続けた。トヨタは新日鉄との関係を理由に購入を先延ばししてきたという。こうした中、世界的な金融危機が機会となった。トヨタは販売減少が続いた上、急激な円高となり問題となった。昨年12月にトヨタは1500億円の営業赤字を計上するとの見通しを発表した。1940年の業績発表以来初めての赤字だという。

「乾いたぞうきんを絞る」というトヨタは、金融危機を理由に実利を選んだ。ポスコの鋼材を海外工場で使ってみたら品質に問題はなく、価格が20%以上安くコスト削減が可能になるのだ。また日本以外の調達先を多角化するという計算もある。


ポスコは今回の納品を通じて得るものは多いとしている。すぐに利益は出ないが、現代自動車よりはるかに厳しいトヨタの要求水準に合わせれば技術発展と品質向上という2匹のうさぎを捕まえることができる。このように今回の経済危機は韓国企業にも好材料になる。危機克服の遺伝子を持ったという韓国人がポスコを皮切りにもう一歩世界市場に踏み出せればと思う。



ポスコがトヨタへの納品に27年間しがみついた理由(1)

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