韓国の情報機関、国家情報院（国情院）が「８７年に発生した大韓航空機（ＫＡＬ８５８）爆破事件は捏造（ねつぞう）されたもの」という説が出た背景を調べていることがわかった。

与党の幹部は８日「大韓航空機爆破事件は北朝鮮によるテロ行為だ」とした後「それなのに捏造疑惑が浮上するなど、前政権で同事件の結果を覆そうとする意図があったかを確認中だ」と述べた。

この幹部は「盧武鉉（ノ・ムヒョン）政権時代に青瓦台（チョンワデ、大統領府）から指示があったかも調査対象となる」とし「昨年末、国情院内部にタスクフォース（ＴＦ）チームを設けたと聞いている」と伝えた。


大韓航空機事件をめぐっては、０３年以来、民放ＭＢＣテレビ（文化放送）など一部テレビが捏造疑惑を提起していた。０７年には当時の金万福（キム・マンボク）国情院長らが加わった「国情院・過去事件の真相究明を通した発展委員会」が再調査を行い、北朝鮮工作員による事件であることを再確認した。

大韓航空機事件の実行犯、金賢姫（キム・ヒョンヒ）元死刑囚は最近「盧武鉉政権当時、国情院が私を（捏造疑惑を提起したということで）ＭＢＣに出演させ、バカなことを言わせようとした」と主張した。