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【社説】韓国戦争の遺骨発掘を速やかに

どの国が‘まともな国’であるかを判断する明確な基準がある。 国を守るために敵軍と戦って命を捧げた戦死者に対し、その国と国民がどのように対応するかだ。 品格が落ちる国はこうしたことを軽視するが、品格が高い国は国家的な力量を注ぐ。 米国が各種戦闘で犠牲になった米軍の遺骨発掘に力を入れているのが代表的な例だ。

こうした点で、デジタルX線撮影機など各種先端機器を備えた「国防部遺骨発掘団庁舎」が最近できたのは、韓国の品格を一次元高めたという点で意味がある。 しかしまだ前途遼遠だ。 歴代政権の無神経で多くの時間を浪費したからだ。 遺骨発掘事業が始まったのは2000年。 56年前に韓国戦争(1950-53)が休戦になったことを勘案すると、これも非常に遅い動きだ。 さらに発掘団の規模も初期はわずか20人余にしかならなかった。 このためほとんど成果なく7年の歳月が過ぎた。 非常に残念なことだ。

来年は韓国戦争から60年目となるが、遺族の恨みは今でも私たちをを凄然とさせる。 ある未亡人はテレビに出演し、「結婚して間もなく夫の戦死を知って号泣した。夫の家族に何か言われそうで布団をかぶって泣いた」と話し、「夫の骨片でも探して国立墓地に葬りたい」と語った。 戦死・行方不明者は13万人もいるが、これまで見つかった遺骨は2239人にすぎない。 遺骨発掘・身元確認作業はもっと速やかに行わなければならない。 戦死者の妻や兄弟姉妹など1世代が世を去る年齢になっているためなおさらだ。 何よりも戦死者とその家族にこれほど無関心な国は「国家」とは言えない。


遺骨発掘事業は次第にその体系が固まりつつある。 しかしこの事業が成功するには軍の努力だけでは足りない。 50年が過ぎた今になって戦死場所や埋葬位置を把握するのは難しいからだ。 したがってこうした情報を提供してくれる参戦者や該当地域の住民の協力が何よりも重要となる。 政府は軍と地方自治体との有機的な協調体制を構築するなど、できる限りの努力をする必要がある。 今日の「大韓民国」という国は、彼らの崇高な犠牲なしには存在しなかったということを常に留意しなければならない。 国民のより積極的な関心と賛同がいつよりも必要な時期だ。



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