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ニューヨークの和食レストランは小さな「日本文化院」(2)

日本食レストラン海外普及推進機構(JRO)の茂木友三郎会長は最近、公式の席上で「日本の食文化は食材と調理法にとどまるものではなく、器と色感、建築など日本の総合的な文化を反映している」とした上で「全世界の和食レストランは、外国人が多様な形で日本の食文化に接し、共有するための場所と時間を提供する、日本文化のショールームだ」と述べた。

日本食を海外に普及すると同時に農産物と水産物の輸出を促すのが同機構の目標だ。そうした機構の会長が、日本食の海外への普及は日本文化の普及にもつながるとコメントしたのは意味深長だ。同氏はしょう油などを主力製品とする食品メーカー・キッコーマン株式会社の会長でもある。

日本食と文化を同時に普及するという狙いがはっきりとわかる場所が、米ニューヨークで07年9月にオープンした「tokyo bar」だ。天井と壁に漫画が描かれ、店内にはアニメーション映画の主題歌が流れる。メニューはオムライスとたらこのパスタなど、すでに日本食に位置付けられた洋食や日本伝統の料理など多様だ。


日本の農林水産省の推算によると、海外で営業中の和食レストランは2万店を上回る。うち約1万店が密集する北米地域では、高級の和風創作料理からトンカツ、たこ焼きに至るまでさまざまな日本食を提供している。それとともに、店内のインテリアから畳、器、壁を飾る浮世絵、書画、屏風、着物姿の人形など日本の伝統と現代文化を海外に知らせる尖兵となっているのだ。





ニューヨークの和食レストランは小さな「日本文化院」(1)

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