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【社説】軍浦殺人犯の検挙、粘り強い捜査の凱歌

帰宅中に行方不明となり、遺体となって帰ってきた京畿道軍浦(キョンギド・クンポ)女子大生殺人事件は悲劇と言わざるを得ない。いつまでこうした凶悪犯罪の恐怖に震えなければいけないのか遺憾に思えてならない。

この渦中に警察が科学的なデータに基づき、粘り強く捜査して犯人を逮捕したことが、それでも慰めになる。犯罪は必ず捕まるという事実を立証付けた凱歌と言える。失踪事件は手がかりや証拠を見つけにくい。強盗、窃盗は現場があり、殺人は遺体があることから、捜査の手がかりを見つけやすいが、失踪事件の捜査はそれこそ無から有を創造しなければいけない。

こうした悪条件の下で、警察は「予想される被害者の移動経路」に設置された310の防犯カメラを精密に分析した後、事件が起きた時間帯に運行された車両7200台を探し出し、一つひとつ確認する粘り強さを見せた。犯人がインターネット上で警察の捜査状況を把握するという経験的な判断によって、拉致(らち)事件に関連した単語でポータルを検索したネットユーザーも追跡した。同一の前科がある犯罪者を類型別に分類する「犯罪プロファイリング」技法も動員した。


凶悪犯罪行為が日増しに知能化する傾向にある。今回の事件でも犯人は▽証拠をなくすため被害者の爪を切る▽利用した痕跡(こんせき)を消すためにコンピューターを初期化する--などの緻密さを見せた。警察の捜査がこれを凌駕(りょうが)できなければ、犯罪は隠蔽(いんぺい)されるほかない。そんなことでは凶悪犯が闊歩(かっぽ)する社会にならざるを得ない。

警察はこれまで「ずさんな初動捜査」や「大ざっぱな捜査」で非難を受けたこともある。しかし今回の殺人犯検挙で見せたように、科学捜査の力量を積み重ねてきたのも事実だ。警察が「民生治安」の最後の砦だという本分を全うするため、今後、捜査技法をより先進化し、犯罪予防に向けたセーフティネット(安全網)を強化してくれるよう願いたい。



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