|
双竜(サンヨン)自動車の大株主である中国の上海自動車が、構造調整や企業再建プログラムのワークアウトに代わり、なぜ頑なに経営権まで制限される厳しい措置の法定管理(日本の会社更生法に相当)を申請したのか。
中国・上海自動車本社で8日に理事会が開かれたときまでは、生産職2000人の減員など構造調整案が決定するとの見方が多かった。しかし変数は急迫する資金の流れだった。理事会監事として参加した双竜自動車のチェ・サンジン企画担当常務は、「このままでは20日に不渡りが出るしかなかった。時間的に法定管理しか対案がなかった」と話している。現在双竜自動車が保有する現金は300億~400億ウォン(約20億~26億7000万円)という。この金額では今月20日を乗り越えられないということだ。チェ常務は、「法定管理の方針を確定し理事会に案を上程することで意見がまとまった。8日に開かれた理事会でも対案はないという結論を下した」と明らかにした。
法定管理強行には韓国産業銀行の姿勢も影響を及ぼしたようだ。今月5日に最終的に上海自動車出身の双竜自動車財務本部長が産業銀行を訪問した。この時産業銀行側の「上海自動車の支援なくして追加の融資は絶対にない」という言葉を聞いて法定管理申請を固めたという。中国で開かれた理事会では、ワークアウト申請も検討すべきではないかとの意見もあった。しかし時間がなかった。双竜自動車が不渡りを出せば債権団が財産の差し押さえを行い、そうなると経営がまひし清算手続きに入る可能性が高くなるためだ。結局理事会は、双竜自動車の法定管理申請案を採決なしの満場一致で決定した。
上海自動車は法定管理申請後、双竜自動車の再建過程で大株主として責任を取るという意向を10日に証券公告を通じて明らかにした。万一産業銀行が法定管理後に追加融資をしたり、韓国政府の支援で経営が正常化されれば上海自動車も追加支援できるという意味だ。上海自動車はこの公告で、「中国の会計基準で昨年11月30日現在、双竜自動車に対し18億元(約3600億ウォン)の権利を持っている」と明らかにしている。
この記事を読んで…