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日本の麻生太郎首相のソウル訪問(11~12日)の同行者リストを最近受け取った外交通商部関係者は、一様にその面々に驚いたと口をそろえる。日本の財界関係者が同行するものとの話は行き交っていたが、日本の財界を代表する大物が大挙含まれた訪韓団が構成されるとは考えていなかったためだ。リストには韓国の全国経済人連合会(全経連)に当たる日本経団連会長の御手洗富士夫会長(キヤノンン会長)とトヨタ自動車の張富士夫会長、新日本製鉄の三村明夫会長、東芝の岡村正会長(日本商工会議所会頭)など日本屈指の大企業のトップと経済団体のトップ18人が含まれた。外交通商部の文太暎(ムン・テヨン)報道官は、「ほとんどが世界の一流企業トップで、1~2人を招くだけでも簡単ではない人たちだ」と話す。
1983年の中曽根康弘首相(当時)の初の公式訪韓以降、日本の歴代首相のほとんどが韓国を訪問しているが、財界訪韓団が同行するのは今回が初めて。内閣制の日本は首相の海外訪問の際に財界関係者が同行するのは珍しい。
匿名を要求する政府関係者は、「異例の財界訪韓団は麻生首相が直接呼びかけて実現したもの」と明らかにした。同関係者が伝えたところによると、麻生首相は昨年12月13日に福岡での韓日首脳会談の際、李明博(イ・ミョンバク)大統領が訪韓の招請を受けた。当時李大統領は、「1人で来るのではなく、財界関係者も来るのが良い」と述べ、麻生首相も「そうしたい」と答えた。訪韓日程が決まった後、日本の経済産業省は財界関係者と接触し、首相との同行を進めた。しかし前例がないことに加え、時期的にも差し迫っており、訪韓団の構成は容易ではなかった。すると麻生首相が乗り出し、直接企業のトップに電話をかけ同行を頼み、財界訪韓団を実現させた。訪韓団は韓国側の経済団体主催の昼食会と懇談会に出席したのち、青瓦台(チョンワデ、大統領府)で両国首脳との歓談にも同席する。この席では経済危機対処に関する両国の協力策などの話題が交わされる見通しだ。
麻生首相は1泊したのち12日に首脳会談に臨むが、財界関係者らは11日夕方にチャーター機で帰国する。長期にわたり韓日関係業務をしてきたある関係者は、「歴史認識に対する異見があることも事実だが、麻生首相は外相時代から韓国側関係者と親密な関係を結んできた。今回は義理を発揮したようだ」と話している。
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