国際原油価格が１日で１バレル＝４２ドル台に急落し、下げ幅は７年来の最大水準となった。

ニューヨーク商業取引所（ＮＹＭＥＸ）で取引される米国産標準油種（ＷＴＩ）２月渡しの価格は前日に比べ５．９５ドル（１２．２％）安の１バレル＝４２．６３ドルをつけた。ＷＴＩの下げ幅１２．２％は２００１年９月２４日以来７年３カ月ぶりの大きさとなった。ロンドン国際石油取引所（ＩＣＥ）の北海産ブレント原油２月渡しの価格も４．５３ドル（９％）安の１バレル＝４６ドルで取引された。

業界専門家らは、原油価格下落の原因として、米エネルギー省の原油在庫量増加を挙げている。米エネルギー省はこの日、先週末の米国内の原油在庫が６６８万バレル増の３億２５４０万バレルとなり、昨年５月以降で最高を記録したと発表した。ガソリン在庫は３３０万バレル増え、精製油も１８０万バレル増加した。


これに先立ち６日にはイスラエル軍によるガザ地区侵攻問題で事態が拡大したことと、ロシアとウクライナのガス紛争などで需給への影響に対する懸念が大きくなり、ＷＴＩ価格は一時５０ドルを超えていたが、小幅下落で取引を終えていた。

ガザ地区停戦の可能性も原油価格下落につながったと分析される。イスラム原理主義組織のハマスに対する攻撃を強化していたイスラエルが、エジプトとフランスが提案した停戦案を条件付で受け入れるとの報道が伝えられ、中東地域の原油供給の影響に対する懸念がやや緩和されたと専門家はみている。