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米国のオバマ政権が来年1月にスタートに伴う米朝関係と北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)体制の進退という2つの変化の要素を元に、韓半島の運命を予測する4つのシナリオが提示された。最近、出版された著書『北朝鮮体制の安全性評価』に掲載されている。統一研究院の崔鎮旭(チェ・ジンウク)北朝鮮研究室長、チャ・ムンソク統一教育院教授、国家安全保障戦略研究院の(ヒョン・ソンイル)責任研究委員ら7人の北朝鮮専門家が共同で執筆した。
1つ目はオバマ政権が積極的に二国間対話を行い、金委員長が健在である場合だ。このような場合には6カ国協議が急速に進展し、米朝首脳会談が推進され、日朝関係も改善される。海外資本の北朝鮮進出も始まることから制約的ではあるが、北朝鮮は開放に向うと予測される。米朝がともにウィン-ウィン関係を築く場合だ。
2つ目は、米朝関係は悪化するが、金正日体制は維持される場合だ。北朝鮮は住民統制の強化を図って結束に力を入れながらも、表面上はテポドンミサイルを発射することで緊張を作る対決戦術を駆使するものと予想している。南北(韓国と北朝鮮)、米朝関係も硬直状態が続く。
3つ目は、米朝関係は進展するが、金日正体制が揺れ動く可能性も考えられる。このような展開になると、米国の態度がカギとなる。崔室長らは「米国は北朝鮮の核管理と北朝鮮に対する影響力を拡大するという次元から、韓半島の安定を表明して北朝鮮を支援する可能性がある」と観測した。次期北朝鮮指導部を取り囲み、米中が関係改善を競い合う可能性もある。
4つ目である最悪のシナリオは米朝関係悪化と金委員長の健康異常によって体制の危機が重なる場合だ。この場合、米国は北朝鮮内部の核物質の把握と非拡散に全力投球し、中国は大量の難民が北朝から脱出してくることを憂慮し、国境地帯の警戒を強化するものと専門家らは予測している。専門家らはこのような展望を元に「安定した金正日政権と不安定な金正日政権の両方に対し徹底して備えるべきであり、漠然と北朝鮮崩壊を待つような政策は避け、米朝関係の進行と関連しても南北関係の進展に調和させる韓米の協調が不可欠だ」と提案している。
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