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三星(サムスン)電子の輸出日誌は韓国の輸出の歴史を縮小しておいたのも同然だ。
1971年に社員5人が海外営業に乗り出し、パナマに白黒テレビを送り出したのが三星電子の輸出の第一歩だ。
70年代には洗濯機、冷蔵庫など白物家電を主に売った。78年の年間輸出額は1億ドル(約90億円)の水準だった。80年代に入り、半導体をはじめとする先端技術に果敢に投資し、家電の後発から競争力を備えた電子メーカーに成長した。輸出額も急上昇した。86年の10億ドル突破を皮切りに、95年に100億ドル、01年200億ドル、05年400億ドルを超えた。
今年には韓国企業としては初めて、貿易の日に「500億ドル輸出塔」を受けた。三星電子の輸出は半導体、ディスプレー、携帯電話機のトロイカがリードする。半導体はDRAMとフラッシュメモリーの分野で世界シェアトップを誇っている。半導体業界の世界ランキングでインテルにつぐ2位だ。液晶表示ディスプレー(LCD)TVを掲げたディスプレーの分野でもソニー、パナソニックなどと世界トップを争う。携帯電話機はノキアにつぐ世界2位になっている。
主要電子製品の分野で世界1~2位を争うほどの競争力を備えているメーカーは世界的にも稀だ。半導体は「三星電子=先端企業」というイメージづくりに大きく寄与した。半導体の輸出は02年10兆ウォン(約6800億円)から昨年17兆500億ウォンへと増えつづけている。米パソコン大手のヒューレット・パッカード(HP)、デル(Dell)などパソコンメーカーが作った製品には三星電子のDRAMが備え付けられる。
最近の世界景気後退に伴う半導体価格の下落で、来年上半期まで半導体分野でも厳しい状況が続くと予想される。それでも米銀大手JPモルガンは最近の報告書で「三星電子は最後に生き残る半導体メーカー」と評価したほどに競争力を認められている。
三星電子の半導体・ディスプレー・携帯「輸出寄与度のトップ3」(2)
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