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「まともに一勝負やることになりそうだ」
22日午前、焼酎「チョウムチョロム」を生産する斗山(トゥサン)酒類の買収で優先交渉対象者にロッテ七星(チルソン)が選定されたという報告を受け、ハイト・真露(ジンロ)グループの役員らは口をそろえた。まさかと思われたことが現実に近づいたという懸念をにじませた。
ロッテが焼酎市場で「チャミスル」を生産する真露の対抗馬に浮上した。ロッテは斗山と買収価格や雇用継承に対する追加交渉を経て本契約を結び、3週間ほどの資産債務調査を行ったうえで2月末にも買収を完了させる計画だ。
これにより国内の焼酎市場で来年春から激しいシェア争いが予想される。国内焼酎市場は「チャミスル」と「J」を生産する真露が53%を占め独走している。「チョウムチョロム」の斗山が11%、地方の焼酎メーカーが合わせて36%となっている。特に真露は確固とした営業網を通じ酒類卸売り業者を掌握しており、他の焼酎会社は容易に売上を増やせない状況だ。
こうした真露にとってロッテは強力なライバルとなる。ロッテが百貨店・大型マート・コンビニエンスストア・スーパーマーケットなど、すみずみまで行き渡る流通網をすでに形成しているためだ。またウイスキー市場では「スコッチブルー」というブランドですでに酒類流通を行った経験もある。大信証券のイ・ジョンギ専任研究委員は、「不況期でもロッテは資本金に対する負債比率が低く、資産も多いことから積極的なマーケティングをする余力は十分だ。ハイト・真露と十分に競争するだけの要素を持っている」と評価する。これに対し真露の李圭喆(イ・ギュチョル)常務は、「チョウムチョロムの生産設備では現在のシェアを超えるのは難しく、焼酎は他の食品と違い1500余りの酒類卸売り業者との信頼関係を基に流通されているため、真露の競争力は維持されるだろう」と話している。
ロッテがビールのOBまで買収すれば、名実ともにハイト・真露に続く巨大酒類メーカー誕生する。現在ビール市場はハイトが58%、OBが41%のシェアを持つ。酒類業界関係者は、「ハイト・真露が焼酎・ビールでは優位だが、ウイスキー部門ではロッテが強く、この3種類の販売がどのような相乗効果を生むかにより酒類業界の構図も変わるだろう」との見方を示している。
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