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‘フィギュアの妖精’金妍兒(キム・ヨナ、18、軍浦スリ高)に課題ができた。 「ジャンプのレベルを上げてミスを減らす」という課題だ。
14日に終わった2008国際スケート競技連盟(ISU)フィギュアスケートシニアグランプリファイナルで、金妍兒は同年齢のライバル浅田真央(日本)に優勝を許し、2位になった。 ジャンプでの2つのミスが致命的だった。 一方、浅田は序盤から高難度のトリプルアクセルを2度決めて、ジャンプで金妍兒を圧倒した。
大会の後、金妍兒は「今日のミスを生かして次の準備をしたい。 ISU4大陸大会(来年2月)と世界選手権大会(来年3月)まで時間が迫っているだけに、気持ちを切り替えて弱点の補完に力を注ぎたい」と意気込みを表した。
「ジャンプの教科書」といわれる金妍兒の足かせになっているのは皮肉にもジャンプだった。 金妍兒はフリーでもショートと同じく得意とするトリプルルッツ(6.6点)をシングルで処理した。 比較的難易度が低いトリプルサルコー(基本点数4.5点+ボーナス0.45点)では転倒し、約5点を逃した。
一方、浅田はジャンプで得点を重ねた。 最初のジャンプでトリプルアクセル-トリプルトーループ(基本点9.5)、2度目ジャンプでトリプルアクセル(8.2)を決め、攻撃的なプログラムで優勝を狙ってきた。 浅田は2度のトリプルアクセルをともに成功させたうえ、加算点まで受け、19.9点を獲得した。 ミスが2人のメダルの色を決めたのだ。
浅田が今シーズンに入ってトリプルアクセルの成功率を高め、ミスを減らしていることを受け、専門家らは「金妍兒も今後はジャンプのミスを減らさなければならない」と助言した。
カナダCBC放送局の解説委員は「金妍兒がトリプルルッツジャンプでミスをしていなければ1位になったいただろう。 プログラムの構成と難易度の面では金妍兒が上だった」と話した。
朝日新聞のある記者は「金妍兒がミスを1つ減らしていれば、浅田は追いつくのが難しかったはず。 しかし浅田が一度しかミスしていない大会で金妍兒が(ショートを含め)3度もミスをしたことで勝負が決まった」と分析した。
これに加えてトリプルループ(5点)ジャンプの成功も課題だ。 金妍兒は今大会を控えた公式練習でトリプルループジャンプを試みたが、成功率は50%水準だった。 このためフリーではダブルアクセル(3.5点)に変えた。 1位と2位の点数差が1点前後の世界大会で、基本点が高いジャンプの成功は勝利へのカギとなる。
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