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【社説】破格の金利引下げ、いまは資金が回るようにしなければ

韓国銀行の金融通貨委員会がきのう、基準金利を1%引き下げた。われわれは金利引下げ幅とタイミング、すべて適切だったと判断する。すでに来年上半期に最悪の景気冷え込みが予告されており、資金仲介をすべき市中銀行は機能不全状態に陥っている。韓国銀行の果敢な選択が切実に求められている状況だった。韓国銀行の李成太(イ・ソンテ)総裁の危機意識にも全面的に共感する。李総裁は、「いまは非常手段を使うべきなのか判断しなくてはならない境界線に来ている」と診断した。

いまや基準金利引下げが市場金利引き下げに続くようにすることが重要だ。10月にも基準金利を1%引き下げているが、流動性収縮は緩和せず、市中金利は足踏み状態だった。こうした異常現象を防ぐにはいくつかの補完対策が続かなくてはならない。まず追加の流動性供給対策をまとめる必要がある。いまは金利を引き下げた分だけの資金をさらに供給し資金の流れを正常化することが重要だ。したがって支払い準備率の引き下げをためらう必要はないとみる。「支払い準備率引き下げ=インフレ」という古びたドグマから脱しなくてはならない。市中銀行の自己資本拡充を積極的に助ける必要もある。韓国銀行は果敢に銀行債と劣後債を買い入れ、国際決済銀行(BIS)基準の自己資本比率を高めなくてはならない。それでこそ銀行の貸し控えが消え市場金利も下がるだろう。

今後市中銀行も積極的に動かなくてはならない。これまでに韓国銀行が供給した33兆ウォン(約2兆2000万円)が銀行の金庫に眠ったままになっている。銀行がBIS基準自己資本比率を高めるために引き締めている事情は十分に理解する。しかし銀行がひとり生きるために取引企業を死なせる過ちを犯してはならない。結局は不良債権増加のブーメランとして帰ってくることになる。うやむやになっている‘貸主団協約’で見せた銀行の免避主義も心配だ。取引企業の事情をだれよりもよく知る銀行が手を汚すことをためらってはならない。腐ったリンゴを刃物のようにえぐり取ればこそ金融市場安定を期待することができる。韓国銀行の金利引下げで基準金利は過去最低値を記録した。これ以上追い詰められるところはない。改めて韓国銀行の果敢な決断を歓迎する。

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