リーディングバンク競争を展開しながら規模の拡大を続けてきた銀行が、一斉にスリム化に転じている。統廃合される店舗の従業員は近くの店舗に配置転換される。しかし店舗数が大幅に減れば従業員数も減らすしかない。国民銀行関係者は、「希望退職実施をめぐり労組と交渉している」と話す。

銀行に本格的に構造調整の嵐が吹き始めた。収益の上がらない店舗を一気になくし、人員削減にも乗り出した。収益が大幅に減った上、各種経営指標が悪化したため生き残りのためのコスト削減競争に入ったのだ。国民銀行は営業店統廃合で年間６００億ウォンのコストを削減できるものとみている。

人員削減も本格化している。先月にはＳＣ第一銀行が前年の２倍以上となる１９０人の希望退職を実施し、韓国シティ銀行も最近になり勤続５年以上の従業員を対象に希望退職申請を受け付けた。銀行内の構造調整が進みこれまで難航していた金融業界の賃金交渉も急展開を見せている。金融労組は早ければ１０日にも産別交渉で賃金を凍結した上で、雇用安定を追求する内容で交渉を終えるものとみられる。


金融労組関係者は、「経済状況が悪化し公企業の構造調整が本格化する状況で金融業界だけ逆行するには負担が大きい」と話す。市中銀行の関係者は、「来年からは本格的に生き残り競争が行われるだろう」との見方を示している。