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アラブ首長国連邦と言うと、誰もが摩天楼都市に変貌したドバイを思い浮かべる。このようなドバイが最近デフォルト(債務不履行)状況に追い込まれ、資金を求めている所は首都アブダビだ。アブダビはアラブ首長国連邦の85%、人口の40%、石油生産の92%を占めるアラブ首長国連邦の土侯国だ。
ここが最近、超現代的な都市に変わり始めた。この戦略の核心は‘アラビアの文化ハブ’になるというものだ。アブダビ政府の関係者らは「アブダビの未来はサディヤット島」と言い、工事の真っ最中である北東側の小さな島を指した。面積が汝矣島(ヨイド)の約3倍(27平方キロメートル)のここには2018年までに270億ドルをかけ、各種博物館や公演会場などが建設される。
横浜には近頃、全国各地から芸術家らが集まる。2004年に文化人や芸術家らが「住みたい都市」にすると言い、都市再建に着手したのだ。その後、古い遺跡を買って芸術家の集団創作スタジオや展示場を造ったことから、芸術家らが集まるようになった。2004年2月から2007年3月にわたり、このような文化芸術活動を通じた経済的付加価値は120億円にのぼることが集計された。
最近、世界随所で‘文化都市’または‘創意都市’を標榜し、都市を構造調整するブームが起こっている。歴史の遺跡都市ではなく、一般大都市と立ち遅れている産業都市、地方の中小都市だ。各種公演会場や博物館を建てたり、文化人や芸術家らが定着する環境を作ることが骨子だ。世界を襲った経済不況の中にあっても文化都市計画を縮小させない。
ソウル市政開発研究院の羅燾三(ナ・ドサム)博士は「産業中心の都市発展は限界に達した」とし「文化と芸術中心の都市構造調整は市民らの生活の質を向上させると同時に金儲けになり、不景気に強い都市に生まれ変わる道だ」と話した。
今年、ソウル市もビジョン‘文化創意都市’を発表し、文化資産として高付加価値を創り出す‘カルチャーノミックス’(Culturenomics・Culture+Economics)戦略を打ち出した。不景気でも都市が自ら金儲けのできるシステムを作るために、文化と芸術を活用するという計算だ。
文化が都市の経済発展に大きく寄与していることは既存の文化都市が立証している。米国・ニューヨークの場合、博物館やコンサートなど文化活動を楽しむために訪れた訪問客が2005年には4000万人にのぼり、14億ドルの経済波及効果を生んだと推測されている。
権元淳(クォン・ウォンスン)韓国外国語大学教授(経済学)は「21世紀は文化と芸術の経済的価値が再発見される時期であるという点において、都市開発に文化を連係しているのは世界的な傾向だ」と話している。
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