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<オートフォーカス>トヨタのようにとは言わないが…現代車への3つの提言



最近の自動車業界の状況を一言で表現するなら、「強い者が生き残るのではなく、生き残る者が強い」という言葉が合いそうだ。 金融危機と景気沈滞の寒波の中で、現代・起亜(ヒョンデ・キア)車が強者になるためには、急いで解決しなければならない課題がある。

現代・起亜車は世界自動車企業のうち唯一、生産が販売を決定する構造を持っている。 海外に年産30万台の工場を建設すれば、これを販売が抱え込む。 参考に30万台の工場を建設するには年間の現地販売は50万台以上にならなければならない。 02年に始まり来年までに完成する30万台工場は、中国3カ所、インド2カ所、ヨーロッパ2カ所、米国2カ所の計9カ所もある。 世界の自動車120年の歴史で類例のない高速拡張だ。 わずか7年でグローバル300万台の生産基地を建設したのだ。


現代・起亜車は拡大する新興市場と向上した品質で毎年高成長を実現してきた。 中国・ロシア・インド・ブラジルなどブリックス国家の需要が予想以上に増えたからだ。 他の自動車企業は現代・起亜車の攻撃的な経営を羨望した。 一方、競合企業のトヨタやホンダは需要が増えても慎重な姿勢を崩さず、海外工場を5万、10万台ずつ増やした。

今年下半期に金融危機を迎え、状況は急反転した。 販売が急減し、海外工場の在庫が増えている。 稼働率が50%にもならない工場もいくつか出てきている。 順調だった米アラバマ工場も今年20万台の生産が不透明であるほどだ。

このように押し出し式の生産を販売が支えてきたが、金融危機の影響でこれが限界に達している。 在庫があふれると無理が生じる。 先月、北米では「アントラージュ」(カーニバル輸出車)1台を購入すれば「ベルナ」1台もつけるというディーラーが出てきた。 自動車業界で最も怖いのが在庫だ。 したがって需要に基づいて販売が生産を決定するシステムに一日も早く変わらなければならない。

その翌年にすべきことは人事の安定だ。 現代・起亜車では9月から隔週で経営陣の人事に関する発表がある。 市場状況が毎日のように変わっているが、人事発表が頻繁にあり、集中力が低下している。 こうした人事よりも販売に全力を尽くさなければならない。 自動車業界をリ―ドするトヨタ・ホンダだけでなく、独BMW・ベンツ・アウディの共通点も経営の安定だ。 最高経営陣が少なくとも4-5年間責任を持って後継者を育てる。 経営陣が交代しても混乱はほとんどない。

最後に労組だ。 いま現代・起亜車労組は、人為的なリストラか、それとも自ら変化するかの決断を下す時だ。 生産を担保にストライキに踏み切れる機会は当分は来ないだろう。 起亜車労組は弾力的な生産体制に協力すると明らかにしたが、もう少し見守ってみる必要がある。 今年3月、記者は起亜車労組の幹部と一緒にトヨタ堤工場の見学に行った。 当時、労組幹部は「トヨタのように働けば私たちは1年ももたない。 トヨタ労組は何をしているのか」と話した。 誰もがトヨタのようになれということではない。 問題は、トヨタほどの生産性を出せなければ生き残るのが難しいということだ。



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