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「03年から07年までにいわき市に流入した観光交流人口を見ると、936万人(03年)、1060万人(04年)、1040万人(05年)、1060万人(06年)、1070万人(07年)と増加傾向にある。 特に昨年は映画「フラガール」のおかげで観光客が10万人増えた」
フラガールを自慢する社団法人「いわき観光まちづくりビューロー」の新妻康宏課長は「フラガールの‘薬効’が消える前に新しいモチーフを見つけ出すのが今後の宿題」と話した。 ディズニーランドやユニバーサル・スタジオなどテーマパークといえば、巨額の資本、外国の技術、ノウハウなどが思い浮かぶ。 しかしスパリゾートハワイアンズはそういうものとは関係がない。
「後になって人々がテーマパークなどと呼び始めたが、自分たちは当初そういう言葉も知らなかった。 設計からコンテンツにいたるまですべて自分たちの手でやった。 鉱山では水道・電気・線路などすべてのものを手作りで調達しなければ生きていけない。 それで常磐ハワイアンズ(スパリゾートハワイアンズの前身)も一から十まですべて自分たちの手でつくった」
スパリゾートハワイアンズの付近には湯本という伝統的な温泉村がある。 日本3大温泉の一つで、1200年前に開発されたこの地域には、現在30カ所以上の温泉旅館がある。 巨大なテーマパークが誕生すれば客が減るという憂慮から組織的な反発が起こるものだが、ここでは特に問題なく共生関係が維持されている。
年平均波及効果はいわき市全体の工業付加価値額4438億円の10%にのぼる規模。 雇用創出効果も大きい。 40年間に38万6195人、年平均9654人がスパリゾートハワイアンズのおかげで職場を得た。 これはいわき市の年平均労働力人口18万人の5%にのぼる。
炭鉱村の娘たちの「フラダンス」で観光地になったいわき市(1)
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