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麻生内閣支持率30%切る「四面楚歌の状態」

麻生太郎内閣が発足から2カ月後に四面楚歌の状態に追い込まれた。

支持率が「危険水域」とされる3割を割り込み、自民党内部でも「麻生首相では衆院選には勝てない」という見方まで出ている。

民放フジテレビが2日報じたところによると、先月行った産経新聞とFNN(フジニュースネットワーク)の合同世論調査で、麻生内閣の支持率は27.5%だった。人気がなく、在任から1年後に辞任した福田康夫前首相の29.3%を下回るものだ。


麻生首相はこの日、記者団に対し、支持率急落について「国民の判断を謙虚に受け止めなければいけないと思っている」とし、頑固だった普段とは異なる姿勢を見せた。麻生首相が危機に陥ったのは、9月末の就任当時から吐きつづけた失言と経済政策の混乱のためだ。

麻生首相は先月、保護者会で、先生と勘違いし「親で苦労してるでしょ」と話した。医師については「医者には社会常識が欠落してる人が多い」と一方的に罵倒(ばとう)した。高齢者医療費問題については「たらたら飲んで、食べて、何もしない人(患者)の分の金(医療費)を何で私が払うんだ」と発言するなど、首相としての資質が疑われる失言を続けた。自身が高級ホテルのレストランとバーに出入りしていることに関しては「ホテルのバーっていうのは安全で安いところだという意識が僕にはある」とし、かえって記者らをどなり付け、世論を決定的に悪化させた。

自民党が最近、1万人を対象に調べた世論調査の結果、衆院選を行う場合、自民党の議席が過半数以下に急減し、野党に転落することが分かった。麻生首相はこうした状況を知らないまま、先月19日、年末をめどに衆院解散を進めたが、官房長官など側近から「勝てないこの時期に解散すべきではない」とまで言われた。テコ入れ策として、1人当たり1万2000円を給付するとした政策も、所得制限をめぐる議論で混乱を極めている。

これを受け、塩崎恭久元官房長官ら自民党の中堅・若手は「自民党政権を守らねばならない」とし、「反麻生」での連携を強めている。中川秀直元前幹事長も麻生首相の認識について「安易だ」とした後、議員ら10人を集め、独自の対策づくりに乗り出した。政界一部では「9月の自民党総裁選に挑戦した小池百合子元防衛相を前面に出し、選挙体制を再整備すべきだ」という見方まで出ている。



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