米国は誕生から夢を与える国だった。 旧ヨーロッパが絶対王政の中でさ迷う時、米国の建国の父らは自由と平等、そして人間の尊厳を前面に出して国を建てた。 米国は歴史の中で道に迷う度に、この建国の夢を追いながら本来の道に戻ったりした。 オバマ氏もこの‘夢’を強調して当選した。 その夢を追って米国は今よりもよい国になっていくはずだ。 これは世界のためにも望ましいことだ。 それなら、今後、世の中は平和になるだろうか。 アルカイダやウサマ・ビンラディンもテロをやめるだろうか。 北朝鮮は核開発を放棄して世界秩序の中へ復帰するだろか。 反米の時代はもう終わったのだろうか。 残念ながら、私はそう思わない。
第1次世界大戦を体験しながらウィルソン大統領が、第2次世界大戦当時にはフランクリン・ルーズベルト大統領が、ベトナム戦争後はカーター大統領が理想主義を標ぼうした。 ネオコンなど冷酷な現実主義に続くオバマの理想主義の出現は、見方によれば米国としては当然なことだ。 しかし問題は、理想主義が常に平和を保障するわけではないという点だ。 国際政治の権力的側面、すなわち自国利益中心、パワー中心の秩序は容易には変わらないからだ。 イラク戦争に対する反動でオバマ氏が介入主義をやめて、孤立主義を選択することになれば、米国が抜けたところに空白が発生し、世界はむしろ不安定になることも考えられる。 オバマ氏はすでに経済問題において自由貿易より保護主義的な傾向を見せ始めている。 またオバマ氏が大きな枠組みとして道徳と国際的協力を強調しているが、それも米国の国家利益という自国中心の限界は抜け出していない。
第1次世界大戦を体験しながらウィルソン大統領が、第2次世界大戦当時にはフランクリン・ルーズベルト大統領が、ベトナム戦争後はカーター大統領が理想主義を標ぼうした。 ネオコンなど冷酷な現実主義に続くオバマの理想主義の出現は、見方によれば米国としては当然なことだ。 しかし問題は、理想主義が常に平和を保障するわけではないという点だ。 国際政治の権力的側面、すなわち自国利益中心、パワー中心の秩序は容易には変わらないからだ。 イラク戦争に対する反動でオバマ氏が介入主義をやめて、孤立主義を選択することになれば、米国が抜けたところに空白が発生し、世界はむしろ不安定になることも考えられる。 オバマ氏はすでに経済問題において自由貿易より保護主義的な傾向を見せ始めている。 またオバマ氏が大きな枠組みとして道徳と国際的協力を強調しているが、それも米国の国家利益という自国中心の限界は抜け出していない。
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