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<コラム>日本デフレの二つの顔

日本が「失われた10年」(1991-2001)に続いて、またデフレーションに入りそうだ。 経済協力開発機構(OECD)は25日、世界2位経済圏の日本の消費者物価が来年第3四半期以降はっきりと落ちるだろうと予測した。 民間エコノミストも似た予測を出している。 世界的な金融機関バークレイズ・キャピタル証券のエコノミスト森田京平氏は「来年第3四半期以降、消費者物価が大きく落ちる確率が非常に高い」と話した。

日本の経済政策担当者らは緊張している。 批判の矛先を米国に向けている。 米国がグローバル経済危機を起こしたことで、日本がまたデフレに苦しむようになったということだ。 デフレ対策は遅れている。 日本銀行(日銀)は基準金利を現在の0.3%から0%に引き下げることを敬遠している。

もちろんデフレリスクは日本だけの問題ではない。 米国とヨーロッパをはじめ、少なくない国がその危険を抱いている。 グローバル経済がさらに悪化すれば、中国までがデフレに苦しむ可能性が高い。


デフレはインフレほどに副作用が大きい。 物価が下がれば企業の生産意欲が低下する。 自信も低下する。 株式など資産市場にも良くない。 負債を抱える人の負担は日々重くなる。 名目金利から物価上昇率を引いた実質金利が速いペースで上がるからだ。

しかし悪いことばかりではない。 デフレ再発は日本にとって利益になる可能性もある。 一般的な主張ではないが、過去に照らして見るとそうだという話だ。 長期不況当時、日本はデフレから抜け出すために第2次世界大戦後初めて経済構造改革を推進した。 あまり話されないことだが、デフレがなかったとすれば不可能なことだった。 日本人は少なくない利益を得た。 時間が経つにつれて購買力が高まる現金を握り、状況を楽しむことができた。 物価が落ち、間接税の負担が減った。

こうした利点は01年以降、緩やかではあるが物価が上がりながら消えた。 日本政府は経済構造を現代化する努力を事実上中断した。 日本企業も複雑な部品調達網を改める努力をしなくなった。 部品一つを購買するのに何段階も経るため、中間マージンがあまりにも大きい。 そのまま製品価格の上昇につながった。 こうしたスキを突いて中国が浮上した。 中国企業は価格競争力を前面に出してグローバル市場を蚕食した。 そして日本企業の生存が脅かされた。

デフレが再発すれば、日本政府と企業の構造改革努力もまた強まるはずだ。 日本製品の価格競争力も高まる可能性がある。 とても望ましいことだ。 日本のデフレは世界経済にそれほど有害ではない。 米中央情報局(CIA)は02年、日本のデフレが米国に及ぼす影響を調査したことがある。 軍事小説家トム・クランシーの小説を連想させるこの事実は、米国が日本のデフレにどれほど敏感であるかをよく示している。 調査の結果、日本のデフレが米国に及ぼす影響は悪くないことが分かった。 デフレは日本経済政策担当者と財界人の心配事だが、必ずしも悪いことだけではないということだ。



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