梨で作った焼酎・マッコリ（伝統酒）が発売される。 今年は梨の作物状況が良かったため、価格が昨年の半分にもならず、かなりの量が廃棄処分される状況だった。

これを麹醇堂（ククスンダン）が買い取り、国内初の梨焼酎と梨マッコリを開発した。 麹醇堂は今月中旬、「梨でマッコリ」「梨で蒸留酒」を市販する計画だ。

同社が梨を使った伝統酒の製品化を決めたのは１０月。 政府が梨生産農家を支援するために梨１万トンを買い取り、廃棄することを決めた頃だった。


麹醇堂の裵商冕（ペ・サンミョン）会長は青瓦台（チョンワデ、大統領府）と農林水産食品部に対し「余った梨で伝統酒を開発する案を模索してみよう」という手紙を送った。

コ・ボンファン麹醇堂広報チーム長は「梨の酒を作る技術を確保したが、材料費が高いので開発を保留しようと考えていた」と話した。

政府は裵会長の意見を受け入れ、京畿道平沢（キョンギド・ピョンテク）と忠清南道天安（チュンチョンナムド・チョンアン）地域の梨の生産農家と麹醇堂を連結した。 農家側も「廃棄されるなら生産原価でも受ける」という考えで、政府の買い取り価格（１キロ約４４０ウォン）よりも安く梨を譲った。

麹醇堂が買い取った梨は計２００トン。 酒の価格は４００ミリリットル基準で梨マッコリが約２０００ウォン（約１４０円）、蒸留酒が約８０００ウォン。 コ・チーム長は「マッコリは販売しても損失が出る価格で、蒸留酒は生産コストに合わせた価格」と説明した。

しかし麹醇堂は梨の酒の生産を続ける計画だ。 裵重浩（ペ・ジュンホ）社長は「農家が厳しい時に助けるのは伝統酒を製造する会社の責任。長期的な契約裁培で一定価格で梨の供給を受け、酒の価格も農家・会社ともに損失が出ない水準に合わせていきたい」と語った。