|
在住韓国人少ない欧州を集中攻略すべき
スイスの国際経営開発院(IMD)が毎年発表する世界競争力報告書で、今年は韓国の国家競争力が31位と昨年より2段階落ち込んだ。労使関係がよくなく、政府と企業の効率が落ちるという理由だった。これについて報告書の共同著者でもあるIMDのスーザン・ロセット副所長は、「どの国でも否定的な側面がある。韓国はインフラが良く、科学と人的資源の部門が卓越するという長所を十分にいかし、良くない部門を改善するならば国のブランドイメージが良くなるだろう」との見方を示した。
同氏は韓国のブランドイメージを引っ張っているのは政府部門ではなく三星(サムスン)・現代(ヒョンデ)自動車・LGなどのような大企業を挙げた。こうした点から韓国は企業の役割が他の国に比べはるかに大きいということだ。
米テンプルトン大学日本キャンパス経営学科のキース・ディニー准教授は、▽グローバルブランドを所有する大企業▽韓流に代表される文化▽最近世界的な人気が出ている韓国料理--を韓国の国家ブランド資産に挙げた。同氏は、「こうした資産を前面に立てて海外で韓国のイメージを改善できる」と話す。これまで韓国が持っていた分断・労使問題のような否定的なイメージを新たなイメージで覆ったということだ。同氏はマレーシア政府が100%出資して東京にレストランをオープンし、料理を国家ブランドとして活用したり、チェコとポーランドなどが進んで東欧ではなく中欧だとアピールし、‘冷戦’の否定的イメージを脱しているケースを提示している。
こうした資産を国家ブランドに活用するためには政府が先導しなくてはならないが、公務員ではなく民間のブランド専門家を活用して戦略を立てなくてはならないというのがディニー教授の主張だ。「在住韓国人が多い米国・日本・中国より、在住韓国人の少ない欧州を集中攻略すればはるかに効果的にイメージを改善できるだろう」と話す。ディニー教授は国家ブランドの理論と実際を取り上げた「国家ブランディング」の著者だ。
この記事を読んで…