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不況が深まり、広告も変貌している。 数年間、「ラグジュアリー」と「高品質」で装ってきた企業広告が、平凡で馴染みやすいイメージに力を入れている。 ウェルコムのユ・ジェサン副社長は「最近のように消費が冷え込んだ状況では‘特別な人たちが享受する’というプレミアムイメージよりも‘私に必要なもの’という認識を植えつける広告戦略が重視される」と話した。
9月から放映されている三星(サムスン)デジタルカメラブルーの広告は「赤ちゃんのおなら」を素材にした。 お尻にパウダーをつけた赤ちゃんがおならをし、パパの顔にパウダーがかかる。 この瞬間を同社のカメラ製品の動画像機能で撮影したという設定だ。 スポーツカーを運転して海辺に行った男女がお互いの姿を撮り合いながらデートをしたり、俳優チャン・ドンゴンがレッドカーペット上で美女の顔をクローズアップ撮影するという昨年のストーリーに比べてスケールは小さくなった。
広告を制作した博報堂第一の関係者は「素敵な俳優や華麗なビジュアルで視線を引いた形から抜け出し、実際に体験する生活の中の話で顧客に親近感を与えようとした」と説明した。
今年春まで新韓(シンハン)カード広告にはスポーツカーが登場していた。 スポーツカーに乗って海浜を走り、高級レストランで食事をしながら男性が恋人に宝石をプレゼントするという内容だった。 しかし9月からは敷物の上で横になった母娘、久しぶりに外食する家族、入浴しながら本を読む親子が主人公として登場した。
新韓カードのヨ・ドングン副部長は「商品の高級かつ洗練された面だけを浮き彫りにすると、最近のような不況の中では顧客が拒否感を感じてしまう」と話した。
高級なイメージを最高の価値と考えてきたマンションの広告にも変化の兆しが表れている。 典型的なマンション広告には、長いドレスを着たトップスター女優と全面ガラス張りのモデルハウスのような部屋が決まって登場していた。 しかし最近、三星レミアンの「家はママだ」「家はパパだ」の広告などは安らかな一般家庭を強調している。
企業イメージ広告も庶民の目の高さに合わせている。 ハナ金融グループは昨年、米国の現代芸術家アンディ・ウォーホルとその作品を通じて革新を表現した。 しかし今月から放送されている新しい広告は、体が重い妊婦がしっかりと職場生活をする姿を描いた。 プレゼンテーションをしながらも生まれてくる赤ちゃんのことを考えてうれしくなる予備ワーキングママのイメージだ。
ウェルコムのユ・ジェサン副社長は「生活の中でよく見かける女性像を素材にし、共感を得ながら希望を描いた」と説明した。
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