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今年に入り10月までの対日貿易赤字が、この期間の対日輸出総額を上回った。
関税庁が16日に明らかにしたところによると、10月までの対日貿易赤字は289億8500万ドルで、昨年の248億1500万ドルより16.8%増加した。10月までの赤字規模は同期間の対日輸出総額の242億2600万ドルより19.6%多かった。
貿易赤字が輸出額より多いのは、日本から輸入したものが輸出の2倍を超えるということになる。今年に入り円高に振れ日本から輸入する商品の単価が高くなり赤字規模が拡大したものと分析される。昨年299億ドルだった対日貿易赤字は、今年は過去初めて300億ドルを超える見通しだ。2001年に101億ドルだった対日貿易赤字は7年で3倍以上に拡大することになる。
これと関連し韓国銀行はこのほど、‘対日貿易逆調固着化の原因’と題する報告書で、「対日赤字の60%が部品・素材の輸入のためだ。情報技術(IT)・船舶・精密機器分野の基本技術開発に力をいれるべきだ」と主張した。そうすることで日本製の部品・素材の輸入を減らし深刻な貿易不均衡を解消できるという意味だ。
日本からの輸入が増えても韓国全体の輸出が増えれば耐えられるものだが、最近では米国発の金融危機により全般的に輸出の伸びも鈍化している。9月には28.2%だった前年同期比の輸出増加率は、10月には8.5%に落ち込んだ。旧正月や秋夕(チュソク、中秋)のような連休効果を除いた実質的な輸出増加率が1けたになったのは2005年6月の9.5%以来3年4カ月ぶりだ。
10月は特に韓国最大の貿易相手国である中国向けの輸出が75億3600万ドルと前年より2.6%減少した。先進国市場である米国(5.3%)と欧州連合(5.7%)への輸出増加率は1けたにとどまった。しかし資源大国が多い中東(29.0%)と中南米(21.8%)へは増加傾向を維持した。品目別ではコンピューター(マイナス36.7%)、半導体(マイナス25.8%)、乗用車(マイナス7.6%)などで輸出が大幅に減った。船舶(119.8%)と鉄鋼(34.2%)は好調が続き輸出をけん引した。
韓国の先月の輸出総額は373億7000万ドル、輸入は361億6000万ドルを記録し、貿易収支は12億1000万ドルの黒字を計上した。原油価格のような国際原材料価格が多く下がったことが黒字の要因となった。
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