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東京・銀座には「きよ田」という寿司店がある。 日本の美食家が‘最高’と認める店だ。 韓国からも美食家が訪れる。
店は狭い。 8人が座ればいっぱいになるほどだ。 メニューもない。 出てくるものを食べる。 1人当たり7万-10万円ほどする。 しかし予約しなければ店に入れないほどだ。
この店にはもう一つ特徴がある。 主人が子孫に家業として譲らないという点だ。 その代わり当代最高の名人を探して店を譲り、名声を引き継がせる。 「寿司は才能がなければつくれない」という理由からだ。
「きよ田」の3代目の木村さん(57)が最近、韓国を訪れた。 新羅(シンラ)ホテルの日本料理店「有明」で‘ガラディナー’を開くためだ。 弟子であり4代目予定者のモリタさん(41)が有明で5年間勤務しているのがきっかけになった。
「寿司は最もシンプルな食べ物です。 単純であるだけに味を出すのも難しくなります。 魚、コメ、極少量の調味料で勝負しなければならないからです。 ところがコメ自体の糖分ではなく砂糖で味をつければ、どんな魚をのせても寿司の味が同じになります。魚の淡泊な味を感じるには塩で味を出さなければなりません」
木村さんの‘名品寿司’の基準は明確だ。 口に入れて魚とコメの味が別々に感じられたり、魚とコメの比率が合わずどちらかが口に長く残っていれば良い寿司ではないということだ。
「寿司の醍醐味は魚の香りを楽しむことです。 日本人と韓国人は魚の香りを感じることができます。 両国の寿司のレベルが高くなるはずです」
「寿司は心でつくる」…銀座「きよ田」木村さん(2)
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