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「テロ支援国解除」勝ち取った北朝鮮、オバマ氏と交渉へ

北核交渉がサンプル採取という障害物に遭い、いま一度危機に直面している。

北朝鮮は12日午後に発表した外務省談話を通じて米国を含む6カ国協議関連国のサンプル採取要求を主権侵害行為と規定した。クリストファー・ヒル米国務省次官補の訪朝交渉とニューヨークチャンネルを通じて論議してきたサンプル採取を全面拒否するという立場を明らかにしたのだ。

米国の立場も強硬だ。サンプル採取こそ北朝鮮の過去の核活動を究明することができる決定的検証手段と見ているからだ。韓国政府もサンプル採取のない検証とはすいかの皮なめにすぎないとみて、絶対譲歩できない最低ライン(bottom line)としている。


サンプル採取にとらわれる理由は、北朝鮮の核申告書と1万8000ページ分量の核施設稼働であるかが、真実か否かを明らかにできる最も確かな方法だからだ。木の成長過程が年輪に記録されるように放射性元素である核物質の変換過程は原子炉や周辺環境に必ず跡を残す。したがって核施設に残っている微量の核物質と周辺の土壌など環境試料を採取して分析すれば北朝鮮が抽出したプルトニウムの量と品質を確認することができる。もし北朝鮮が核兵器原料であるプルトニウム抽出量を偽って届けてもサンプル採取を通じて明らかにできるということだ。

クリストファー・ヒル次官補が先月初め、北朝鮮と合意した3ページ分量の検証合意文には「科学的手続き」という包括的な用語が含まれている。科学的手続きがサンプル採取を意味するというのに対し、北朝鮮も同意したというのがヒル次官補の説明だ。米国はサンプル採取をより明示上に公式検証計画書に記載することを次期6カ国協議の課題としてきた。

北朝鮮が談話を発表した時点もちょっといぶかしい。ニューヨークで米国と協議を終えた李根(イグン)北朝鮮外務省局長が平壌に戻って協議結果を報告する前にサンプル採取不可としたからだ。

北朝鮮の意図に対しては「テロ支援国解除を受けたことでブッシュ行政府との交渉は終え、オバマ新政権発足後、新パートナーと本格交渉を始めるという信号だ」と見る見方が有力だ。問題はバラク・オバマ次期大統領も検証に対して確固たる立場を強調してきたことで、サンプル採取なしに退く態勢ではないという点だ。



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