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直径15センチメートル、高さ14.2センチメートルの練炭1個は灯油2リットルに相当する火力を持つ。重さ3.6キログラムの練炭1個で1万6000キロカロリーほどの熱量を出す。火をつけるには30分ほどかかるが、一度火がつけば10時間以上もつ。練炭の原料は1キログラムで4600~4800キロカロリーの熱量を含有する4等級石炭だ。火力が強い2~3等級石炭でも生産されるが、家庭で使うには熱すぎるため主に火力発電用に使われる。
価格でみれば練炭は灯油の6分の1にすぎない。暖房用の灯油2リットルを買うならばガソリンスタンドで2200~2400ウォン(約153~167円)を出さなくてはならないが、練炭は1個400ウォンが普通だ。したがって価格当たりの暖房効率は練炭が灯油に比べ圧倒的に高い。庶民用燃料である練炭の価格を最大限低く維持するために政府の補助金が反映されているためだ。
練炭は他の商品と異なり、工場の思い通りに価格を設定することができない。知識経済部長官が告示した価格帯でだけ設定できる。今年4月から適用される練炭の工場卸価格は1個287.25ウォンだ。3月以前の211ウォンから36%(76.25ウォン)上昇した。政府は工場が損失を出さないよう1個あたり203ウォンの補助金を出している。
練炭を配達するトラック運転手は工場卸価格に運送費と日当を含めて消費者価格を決める。概ね1個400ウォンだが、馴染み客には割引したり、距離が遠ければ450~500ウォンとなることもある。
政府は現在、炭鉱にも生産安定支援金と産業災害保険料・子女学資金など各種の補助金を出している。これにより練炭1個に含まれる政府補助金は合わせて300ウォン水準となる。それでも今年に入り大きく値上がりした練炭に手を出せない人たちには、政府が練炭クーポンを支援する。今年は全国9万3000世帯に1世帯当たり7万7000ウォンのクーポンを渡している。
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