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危機の「ドラマ共和国」(1)視聴率は高いのに…



2007年MBCで放送された『太王四神記』(写真上)はドラマ最高視聴率が40%近くまで上がった。いわゆる大ヒットドラマだった。しかしこのドラマに出演した脇役俳優やスタッフたちはまだ出演料を受けとっていない。「最近制作したドラマが次々に赤字を出し、会社経営も苦しい。海外販売金など投資分が回収されたら支給する」というのが制作会社側の説明だ。この制作会社のもうひとつのヒット作だった『イサン』の一部出演者もドラマが終わってから5カ月たった今でも出演料を受けとっていない。

今年7月まで放送されたKBSミニシリーズ『太陽の女』(写真下)。最高視聴率が25.9%(AGBニールセンメディアリサーチ)と好評を博した。しかし制作会社とKBSは「辛うじて収支を合わせた」のだという。最初策定された制作コストより6億ウォンを余計に使ったためだ。制作担当コ・ジェヒョンプロデューサーは「それでも放送後1カ月とたたないうちに海外輸出が決まったので制作に支障をきたさずに済んだ」と説明した。


一時、大韓民国は「ドラマ共和国」といわれた。毎週約20本のドラマが視聴者を誘惑した。ドラマ産業は韓流を率いた主役だった。『冬のソナタ』『宮廷女官チャングムの誓い』へと続き、文化コンテンツ輸出の尖兵であると同時に「黄金の卵を生むガチョウ」という評価を受けた。

放送コンテンツ輸出額は昨年の9639万ドル(同分野シェア89.7%)とほかのジャンルを圧倒した。大型スターたちを掲げたドラマ制作会社と芸能企画会社が先を争ってコスダック裏口上場をしたのがわずか2~3年前のことだった。ドラマを作って放送局に納品する外注制作会社数も急増した。昨年まで文化体育観光部に登録された制作会社は850にのぼる。しかし韓国ドラマ産業は今、大きな向かい風を受けている。視聴率は高いのに放送局や制作会社が収益を出せない事態が続いているのだ。

どうしてこのようにことになったのか。これまで制作会社たちは放送局から受けとる制作コスト(1話当たり8000万~1億5000万ウォン)よりもっと巨額を投資してドラマを作ってきた。関係者たちによれば制作コストの平均60%が出演料だ。ドラマ制作費用の3分の2が俳優たちのギャランティに使用されるのだ。特級俳優と脚本家は1話当たり2000万~4000万ウォン、A級は1500万~2000万ウォンを受け取る。珍しいが5000万~1億ウォンまで高額になるケースもたびたびある。制作会社が出血制作をしてまでやってきたのには理由がある。

あるメジャー制作会社関係者は「コスダック裏口上場をするために売上実績が必要だったから」と話す。言い換えれば株式市場で事情をよく知らない個人投資家たちを引き入れて規模を大きくし、それで制作会社と放送局が食いつないできたが、韓流熱風がやや下火になり、最近、経済状況が悪化、限界点に至ったという話だ。

広告収益で持ちこたえてきた地上派放送局も広告収益が急減すると対策の準備に乗り出した。KBSとMBC、SBS3社は7日「ドラマ数を減らし、出演料の上限を主演俳優の場合、1話当たり1500万ウォン台とする」と宣言した。





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